番長三浦氏 欲出せ!個性磨け!新人研修会で“成り上がり”講義

[ 2017年1月12日 05:30 ]

新人選手研修会で50分に及ぶ熱い講義を行った三浦氏
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 プロの世界で成りあがれ!日本野球機構(NPB)の新人選手研修会が11日、都内のホテルで行われ、ソフトバンクのドラフト1位・田中正義投手(22=創価大)ら12球団のル ーキー114選手が参加した。昨季限りで現役を引退し た元DeNAの三浦大輔氏(43)が講義を行い、己の欲や個性を前面に出すようにという「番長イズム」を注入。一人でも多くの新人選手がビッグになって、成りあがることを願っていた。

 現役を引退しても、トレードマークは健在だ。頭髪をビシッとリーゼントに決めた壇上の三浦氏は、25年間プロの世界で飯を食ってきた生きざまをストレートに語った。選手を見渡すと「5年後、全員が残っていることはまずない。ヘタしたら半分いないかも」。厳しい言葉でルーキーの覚悟を促す。そして「華やかだけど、厳しい。厳しいけどやりがいがある」と続け、球界で成りあがるための流儀を伝授した。

 「僕はずっと“欲の塊”だった。いい響きじゃないかもしれないけど…。年俸がなんぼになったら時計、車を買おうと目標を立てた。欲があればこそ頑張れる」

 一つ、臆せず欲を出せ

 三浦氏は現役時代「年俸1000万円を超えたら外車を買う」と誓った。購入したのは米スポーツカーのシボレー・コルベット。「せっかくこの世界に入ったんだから。何千万、何億と稼ぐチャンスはいっぱいある」。己の腕一つでのし上がれる。そのためには、自分だけの武器をアピールすることも欠かせない。

 「僕は1年目の途中からこの頭にしている。リーゼントはプロ野球界にいなかった。なんとか目立って、注目してもらおうと思った」

 一つ、個性を磨き、貫き通せ

 三浦氏は高田商(奈良)から91年ドラフト6位で入団。甲子園にも出場していない無名選手だった。当時のコーチには「なんだ、その頭は」と怒られたが、「見てくれよ、俺を!」との思いを貫いた。注目を浴びれば、「結果を出さなければ」との思いもより強くなる。そうやって、不動の番長スタイルを築き上げた。

 質疑応答を含め、ビッグになるための約50分の熱い講義。偉大な先輩に質問もしたDeNAのドラフト1位・浜口(神奈川大)は「僕はリーゼントはまだ早いけど…。いずれ何か個性を出したい」。西武 のドラフト1位・今井(作新学院)も「(ドラフト)順位は関係ない。僕も三浦さんのような息の長い選手になりたい」と話した。

 「プロ野球選手はカッコ良くないと駄目だから」。憧れの矢沢永吉のように、三浦氏は多くの選手がサクセスしてハッピーになることを願ってエールを送った。ヨロシク! (鈴木 勝巳)

 ≪教えて!三浦センセイ≫

 DeNA(1)浜口(神奈川大)「1年目の過ごし方は?」

 三浦氏 「まずは周りの先輩たちを観察すること」

 日本ハム(1)堀(広島新庄)「ルーティンはありますか?」

 「験担ぎはしなかった。逆算してマウンドに上がるまでの準備を」

 広島(3)床田(中部学院大)「どうすればコントロールが良くなりますか?」

 「原点はキャッチボール。一球一球を丁寧に、集中して」

 オリックス(5)小林(日本生命)「僕はフォームが小さくなる癖が…」

 「遠投で大きく、遠くへゆっくり投げる意識を持って」

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