斎藤佑「1」並び初投げ 1球ごとに雄叫び「変化球も真っすぐも」

[ 2017年1月12日 06:30 ]

ブルペンで投球練習を行う斎藤
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 午前10時30分。千葉・鎌ケ谷の室内ブルペンで、1球ごとに雄叫びを上げる日本ハム・斎藤の姿があった。このオフ初ブルペン。捕手を座らせてカットボール、シュート、フォークを交えて31球を投げ込んだ。直球は低く、強く。多彩な変化球は実戦さながらだった。

 「始動としては良い。キャンプではいつでも(ブルペンに)入れる」。昨季は3年ぶりに白星なし。プロ7年目の今季は心機一転し、背番号18から早実、そして早大時代にも背負った「1」をつける。その船出は、くしくも1月11日の「1」並びだった。投球スタイルも「変化球も真っすぐも全部使ってという感じ」と話す言葉には、復活への覚悟がにじんだ。

 ビデオを撮影しながらのブルペン投球。「このオフはずっと撮って、比べながらやっている」と、新フォームに取り組む。12年終盤に右肩関節唇を損傷した影響で、狭くなっていた肩周りの可動域を広げることを意識。胸や肩甲骨を広げるようなトレーニングを取り入れ「可動域が良くなる(広くなる)と指にかかるタイミングが合う」。投げた勢いで、右足が前方に高く跳ね上がる早実時代のようなダイナミックなフォームが復活。「指のかかりは意識した」と、制球を失った「抜け球」は明らかに減少した。

 日本一連覇を狙うチームの先発陣は大谷、有原、高梨、メンドーサ、加藤でほぼ確定。6番目をこの日獲得を発表した新外国人左腕エスコバーらと争うことになる。練習後に出席した早実OB総会では、同校の背番号1の大先輩にあたるソフトバンク・王貞治球団会長から「気分一新して頑張ってほしいね」とエールも送られた。「仕上がりはちょっと早い感じ」。そう手応えを口にした斎藤が、再び「1」を背負って輝きを放つ。 (柳原 直之)

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