黒田VS新井 1・15名球会フェスで実現か 浩二理事長が夢プラン

[ 2016年12月28日 06:30 ]

新井(左)と黒田
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 レジェンドの男気投球が復活する。日本プロ野球名球会の山本浩二理事長(70)は27日、今季限りで現役を引退した黒田博樹投手(41)と広島・新井貴浩内野手(39)を対決させる夢プランを明かした。舞台は来年1月15日にKIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎で行われる「名球会フェスティバル2017in宮崎」での東西対抗戦。広島を25年ぶりのリーグ優勝に導いた立役者のガチンコ対決が見られそうだ。

 今年4月に起きた熊本地震、そして東日本大震災の復興支援も兼ねて行われる今回のイベント。広島監督時代に黒田氏をエースに、新井を4番に育て上げた山本理事長は、今年名球会入りした2人について口を開いた。

 「黒田は引退してから投げる姿をなかなか見る機会はないだろうし、ファンの方々は楽しみにしていると思う。新井も入ってきたし、2人の対決をぜひ実現させたいね。私も見たいから」

 来月15日に行われるイベントは午前中に野球教室を行い、午後1時からは現役時代の所属チーム本拠地の東西に分かれて「東西対抗戦」を行う。黒田氏は西チームの一員として登板。東チームの王貞治氏ら名だたる選手と対戦が予想される。新井も西チームで出場予定で、本来なら対戦はできないが「東西対抗の中で特別な対決をどれだけ見せられるか。名球会の先輩の方々にも了解してもらえれば」と話した。

 黒田氏と新井は07年オフに同時に広島を離れ、15年に同時に復帰。公式戦での対戦はないが、刃(やいば)を交えたことはある。キャンプのシート打撃だ。昨年は第1打席に左越え本塁打、第2打席はメジャー仕込みの決め球「バックドア」(外角のボールからストライクゾーンに入る)ツーシームが決まって見逃し三振と「引き分け」だった。今年は投直、三ゴロ、一ゴロの結果=写真。投直は「いい打球だったんで結構びっくりした」と大黒柱を驚かせ、101打点を挙げた新井のシーズンでの活躍を予告した形になった。

 黒田氏の現役最終登板は10月25日の日本シリーズ第3戦(札幌ドーム)。先発し、6回途中で大谷を左飛に打ち取った後に右足がつって降板した。広島は第6戦で敗退し、第7戦へ準備していた右腕に出番は訪れなかった。25年ぶりのリーグ優勝を果たし、涙を流しながら抱き合った2人。互いを認め合う盟友対決で黒田氏はどんな表情を見せてくれるだろうか。

 同戦では東は王貞治氏、西は小山正明氏のレジェンドが監督を務める予定。今年は福留(阪神)も名球会入りし、新たな力もイベントを支える。1月14日には名球会の理事らが宮崎県内の養護施設を訪問予定。山本理事長は「名球会は2018年に40周年を迎える。名球会だからこそできる活動がある。野球界に恩返ししたい」と語った。 (倉橋 憲史)

 ≪前回はON対決≫今年の「名球会ベースボールフェスティバル2016」は1月11日にヤフオクドームで行われ、総勢47人が野球教室などを実施。「セ・パ対抗戦」では、試合前に巨人・長嶋茂雄終身名誉監督とソフトバンク・王貞治会長の対戦が実現。名球会イベントに初参加した野茂英雄氏は全パで登板し、トルネード投法から宝刀フォークを披露して1万7980人のファンから歓声を浴びた。試合は7−5で全パが勝利。山本理事長は「凄く感激している」と話した。

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