大型補強した巨人 長野久義の最適な打順は何番なのか

[ 2016年12月27日 08:45 ]

長野に期待を寄せる高橋監督
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 「うーん、難しいですね…」。巨人の長野久義に率直に聞いた。打順は何番を打ちたいのかと。しばし考えた後、答えは言ってもらえなかった。決めるのは高橋監督だ。自分が希望したところで、意味を持たないことをよく分かっていた。

 「(打順は)自分でつかみ取るしかない。そして、任されたところでやっていきたい」。長野の立場からすれば、こう答えるしかない。

 なぜ、打ちたい打順を聞いたのかといえば、これほど打順を動かされる中心打者も珍しいからだ。今季、起用された打順は1、3、4、5、6番。1番が82試合で最も多く、2番目は4番だった。5月末から約2カ月間、自身最多の40試合で起用され、打率・306と結果も残した。過去2年をさかのぼると、あらゆる打順を打っている。

 15年は2、9番を除いた7つの打順で起用された。最も多かったのは、5番で48試合。2番目は1番で25試合だった。

 14年は2番を除く8つの打順で起用された。最も多かったのは、1番で53試合。2番目は3番で22試合だった。

 コンスタントにヒットを打てる天才的な打撃センスに異論を唱える人は少ないだろう。どの打順にも対応できるから、他の中心選手の善し悪しに左右される。使い勝手がいい選手だ。ただ、勝負強さはあっても、その積極的な打撃スタイルが時に淡白にも映る。だからなのか、どの打順でも同じように打っているように見えるときがある。数字的にも1番としては盗塁数(今季8盗塁)が少なく、4番としては長打力(同11本塁打)の部分で物足りない。

 かつて原前監督が頭を悩ませたように、長野に最も適している打順は何番なのか。3番が適しているように思うが、その3番には坂本がいる。今季、先発した全131試合で3番を任され、自身初の首位打者に輝いた。坂本は開幕から打ち続け、「不動」の打順をつかんだ。選手の立場からすれば、打順を固定されたほうが、リズムをつくりやすい。その結果が首位打者だったと言える。

 3年ぶりのV奪回を目指す巨人は今オフ、大型補強を行った。野手では日本ハムからFA移籍した陽岱鋼(ヨウダイカン)、さらに元楽天のマギーを獲得。来季、打線の厚みが増すことは間違いないが、高橋監督はレギュラークラスが重複したポジションを含め、先発オーダーで試行錯誤することになるだろう。陽岱鋼を1、3、5番の候補に挙げているが、能力を考えれば、長野も同じ1、3、5番の候補である。打線を組む上で、大きな懸案も抱えている。2番だ。今季は橋本の35試合が最も多く、11人もの選手がスタメンで起用されている。

 攻撃型のオーダーを組んだ場合、選択肢として長野の2番起用も考えられる。ここ3年間は2番を打っていない。それを本人に言うと「2番は打っていますよ。(スタメンで)デビューした試合が2番だったんですよ」と少しうれしそうに言った。10年3月28日ヤクルト戦(東京ドーム)。開幕から3試合目だった。

 2番がベストなのかは分からない。6、7番で自由に打たせるのもいいかもしれない。もちろん、決めるのは高橋監督だ。長野という選手を最大限に生かす打順を見つけてほしい。(記者コラム・飯塚 荒太)

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