オコエ 国賓級!?父の母国ナイジェリアで野球教室&大臣と面会も

[ 2016年12月26日 05:30 ]

楽天のオコエ
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 野球の伝道師になる!楽天のオコエ瑠偉外野手(19)が父の母国・ナイジェリアで野球教室を開催することが25日、分かった。東京生まれの東京育ちで、女子バスケットボールU−17日本代表の桃仁花(もにか=17)ら家族と、年末年始を利用して生まれて初めて訪れる。現地ではスポーツ大臣への表敬訪問なども予定されており、国賓級の待遇を受けることになりそうだ。

 自らのルーツをたどる旅は、大好きな野球を広める旅となる。東京生まれのオコエがかねて計画を立てていた父・ボニーさんの母国・ナイジェリアを年末年始に初訪問する。28日に日本を出国し、29日にナイジェリアの首都アブジャに到着、その足で地元チームを対象とした野球教室を開く予定だ。

 「子供たちに野球の楽しさを伝えられたらいいですね。ナイジェリアにどんどん野球が広がってほしい」

 ナイジェリアはアフリカでは南アフリカに次いで、2番目に野球が盛んといわれるが、サッカーやバスケットボールに比べると認知度も普及度も低い。それでもヌワンコ・カヌ(サッカー元ナイジェリア代表)、アキーム・オラジュワン(元NBAロケッツ)、クリスチャン・オコイエ(NFLチーフス)、フランシス・オビクエル(陸上アテネ五輪100メートルで銀メダル)ら、ナイジェリア生まれの世界的アスリートは多く、身体能力の高さに定評がある。

 20年東京五輪では野球、ソフトボールが正式種目として復活する。世界でトップレベルにある日本のプロ野球で奮闘するオコエが訪問すれば、ナイジェリアで野球人気が高まる可能性もある。

 アブジャには現在、野球チームが4つあり、それぞれ約15人が所属するという。野球教室を開催後は地元チームの試合を観戦。オコエも「向こうの野球がどんな感じか早く見てみたい。ワクワクしています」と現地の野球事情も学ぶつもりだ。

 滞在は約1週間。ナイジェリアでは、スポーツ大臣や野球連盟の会長を表敬訪問する予定もあり、現地メディアの取材も待ち構えている。「向こうでも気合MAXでやってきます」と意気込むオコエ。その存在は早くも、ナイジェリアで大きな話題となっている。 (徳原 麗奈)

 ▽ナイジェリア連邦共和国 面積は日本の約2・5倍の92万3773平方キロ。人口は約1億8200万人(15年)でアフリカ最大。同じくアフリカNo・1を誇るGNP4810億ドル(約56兆2770億円=15年)の経済規模と合わせて「アフリカの巨人」と呼ばれる。60年に英国から独立。主要産業は農業、原油、天然ガスなど。ムハンマド・ブハリ大統領。

 ▽ナイジェリアの野球事情 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の最新世界ランキングは71位。90年代には日本の青年海外協力隊によって野球の指導も受けた。99、03年の全アフリカ競技大会、07年の北京五輪アフリカ予選はいずれも南アフリカに次ぎ2位。最大都市ラゴス出身のワンデ・オラビシ外野手が、米スタンフォード大から09年ドラフト30巡目でパドレスに指名されたことがある。アフリカ野球ソフトボール連盟(24カ国加盟)の事務所所在地は同国の都市ミンナ。

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