【決断】西武・岡本 タレント転身で恩返しを「野球に興味持ってもらいたい」

[ 2016年12月20日 11:00 ]

決断2016ユニホームを脱いだ男たち=西武・岡本篤志投手(35)

胴上げされる岡本篤
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 今季最終戦となった9月28日の日本ハム戦(西武プリンス)。「岡本篤志」のラストコールが鳴り響いた。0−1で迎えた7回。低めに投じた141キロ直球で大野を空振り三振に仕留めた。プロ最終登板。涙はなく、すがすがしい笑顔を浮かべながらマウンドを降りた。くしくもこの試合で日本ハムのリーグ優勝が決定。西武一筋13年の35歳右腕は引退セレモニーで敵将の栗山監督より先に胴上げされ、宙を舞った。

 「13年間を振り返ってみると、苦しいことばかりだった。悔いがないわけではないけど、終わってみればここまでかなという気持ちでした」

 遅咲きだった。明大から03年ドラフト6巡目で入団し、1軍に定着したのは7年目。31歳だった12年に自己最多の59試合に登板し、救援陣のリーダー的存在となった。しかし、10年のシーズン終了後に判明した股関節の疲労骨折が完治することはなく、痛みを隠しながら投げる日々。昨年9月には右肘の手術を受け「100%痛みを感じない日はなかった」と言う。今季登板はわずか4試合。1軍に昇格する後輩投手を何人も見送った。「悔しい気持ちとか闘争心がなくなって、後輩を応援している自分がいたんです」。いつの間にかライバル心が消えてしまい、9月中旬に現役引退を決断した。

 第二の人生ではメディアへの出演などを通じて野球界に恩返しすることを考えている。現在は芸能事務所「イーエムジープラス」に所属し、立ち上げたばかりの同社スポーツ部門のタレント1号になった。「バラエティー番組とかメディアに出て、野球に興味を持ってもらうきっかけをつくりたい。理想はサッカー元日本代表の武田修宏さん。野球教室や解説、講演など、軸足は野球に置いておきたい」。プロ入り前から人前に出ることは好きだった。

 「野球ではあまり目立てなかったけど、野球選手ってやっぱり目立ちたいんですよ。(芸能界は)厳しい世界だということは分かっている。今はプロに入った時と同じ気持ち。何でもやらせてもらいます」。既にテレビ番組にも出演した。「元プロ野球選手」の肩書きを持つ岡本が、次は芸能界という舞台でスポットライトを浴びる。 (重光 晋太郎)

 ◆岡本 篤志(おかもと・あつし)1981年(昭56)5月20日、三重県生まれの35歳。海星では3年春のセンバツで8強。明大を経て、03年にドラフト6巡目で西武に入団。1年目に3試合で先発したが、2年目以降は中継ぎに定着した。通算265試合に登板し、11勝11敗10セーブ58ホールド、防御率4・34。1メートル77、79キロ。右投げ右打ち。

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