ロッテ田村 いつか伊東監督に追いつく!史上最多タイ6回目標

[ 2016年12月14日 05:30 ]

バッテリー賞に輝いた(左から)田村、石川、野村、石原
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 スポーツニッポン新聞社が制定する「2016プロ野球最優秀バッテリー賞」(協力・一般社団法人電池工業会)の表彰式が13日、東京都文京区の東京ドームホテルで行われた。パ・リーグはロッテの石川歩投手(28)―田村龍弘捕手(22)、セ・リーグは広島の野村祐輔投手(27)―石原慶幸捕手(37)が受賞。スポーツニッポン新聞社の河野俊史代表取締役社長から各選手に賞金100万円などが贈られた。史上最年少タイで初受賞の田村は、師匠であるロッテ・伊東勤監督(54)の史上最多タイとなる受賞回数「6」を目指す。

 田村は「歴史のある賞なので選んでもらえて素直にうれしい」と喜びを言葉にした。捕手として12球団最多130試合に出場し、打率・256。6月は22試合で打率・400を記録し、球団捕手としては24年ぶりの月間MVPも獲得した。守備でも12球団トップの捕手けん制刺を4度記録した。

 「ロッテにはいい投手が多い。今回の受賞は石川さんが素晴らしい球を投げてくれたおかげだし、涌井さんに育てていただいたおかげ」。バッテリー賞は1人では獲れない。田村は投手に対する感謝の言葉を忘れなかった。プロ4年目。22歳での受賞は09年の西武・銀仁朗(炭谷)に並ぶ歴代最年少。2人の捕手が、ともに伊東監督に育てられたのは偶然ではない。

 「伊東監督からは相手バッターが嫌がる配球でねちっこく攻めろと教えられる。コロコロ(配球を)変えずにねちっこく、と」。その伊東監督はバッテリー賞を6度受賞。ヤクルト・古田、巨人・阿部と並ぶ歴代最多タイだ。田村は「僕が(監督を)目標にするのはおこがましいかもしれない。でも、毎年ポジションを守って結果を出せば、いつか受賞回数で追いつけると思う」と師匠超えも見据えた。

 背番号も「45」から来季は13年の入団時に正捕手の里崎智也氏がつけていた「22」へ変更になる。その里崎氏は2度受賞。2年連続受賞で、まずは憧れの先輩に並ぶ。

 「石川さんや涌井さんとなら獲って当たり前と言われる。どうせなら佐々木千隼と狙いたい。佐々木がこの賞にふさわしい成績を残せば(ロッテも)優勝できる」。同い年の新人右腕をリードして涌井、石川に負けないような活躍を導き出す。そのとき、12年ぶりのリーグ優勝が見えてくる。(君島 圭介)

 ▽ロッテ・伊東監督の現役時代 西武一筋、22年間の現役生活で14度のリーグ優勝、8度の日本一を経験。ベストナインを10回、ゴールデングラブ賞を11回受賞し黄金時代を支えた。レギュラーを獲得した84年は捕手ながら20盗塁をマークし、97、03年は守備率1・000。97年の943守備機会連続無失策、シーズンをまたいでの1263守備機会連続無失策(96年9月~98年5月)、通算305犠打はいずれもパ・リーグ記録。オールスターには16回出場した。

 ▽最優秀バッテリー賞 投手だけではなく縁の下の力持ちともいえる捕手にもスポットを当てて球界最高の「バッテリー」を表彰する。投手は先発、救援で1年間を通じて活躍したことを最低条件とし、先発は10勝、救援は30セーブ、または30ホールドが目安。捕手はリード面や盗塁阻止率、捕逸の少なさなどを基準に選考される。今年で26回目。91年の第1回はセ・リーグが西村―古田(ヤクルト)、パ・リーグは工藤―伊東(西武)が受賞。張本勲氏と有藤通世氏は第1回から選考委員を務める。

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