V旅行不参加の斎藤佑 5年ぶり早大訪問「もう一度楽しんで結果を」

[ 2016年12月12日 05:32 ]

子どもたちの前で投球披露した斎藤(左)と解説する和田
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 日本ハムの斎藤が早大OBによる小学生を対象とした野球教室で、西東京市東伏見の早大グラウンドを訪れた。大学を卒業した11年3月以来、5年ぶり。

 懐かしのグラウンドに「原点」を思い出し、「こういう機会でもないと来られないので、呼んでいただいてうれしかった。来年に向けて刺激になる」と言葉に力を込めた。

 早実で06年夏に甲子園優勝投手となり「ハンカチ王子」と呼ばれて一世を風靡(ふうび)した。早大でも1年春からエース格となり、東京六大学リーグ通算31勝15敗。4度のリーグ優勝に貢献した。だがプロでは苦しみもがいている。勝てないシーズンが続き、13年には右肩の故障も味わった。「佑ちゃんスマイル」は次第に減り、今季は3年ぶりの未勝利。チームは日本一になったが、喜びよりも貢献できなかった悔しさが上回った。

 来季を見据え、千葉・鎌ケ谷のファーム施設で体を追い込む日々。そんな中、この日触れ合った子供たちの笑顔が、野球は本来楽しんでやるものだと気づかせてくれた。「(子供たちが)楽しくやっている姿は、僕も思い出さなくてはいけないこと。プロは結果が全てだが、もう一度楽しんで結果を残すことを考えてやりたい」。小学生約170人が見つめる中、デモンストレーションでは後輩の有原相手に武器にしているフォークを披露する場面もあった。

 チームは12日に米ハワイへの優勝旅行に出発するが、斎藤は参加せずに鎌ケ谷を拠点に自主トレを続ける。「直球とフォーク(のコンビネーション)がはまっているので、来年も球種は変えずにいく。肩の状態を良くしながらフォームを固めていきたい」。思い出の詰まった場所から復活ロードを歩みだす。(原田 真奈子)

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