「阿部ノート」サウナで“熱筆” 小林誠に捕手極意伝授へ

[ 2016年12月12日 05:30 ]

巨人の阿部
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 「阿部ノート」を伝授する。巨人・阿部が、来年1月のグアム自主トレにマンツーマンで同行させる小林誠に渡す「捕手バイブル」を作成していることを明かした。

 「サウナで“キャッチャーとは”というのをブワーッと書いている。あいつに教えた方がいい」。汗が染み込み、パリパリになったA4用紙の束。プロ16年間で培った経験をまとめるのは初めてだ。自主トレ先の東京ドーム内にあるサウナに一人こもり、考え、思い出し、ペンを走らせる。最も大事とする「目配り、気配り、思いやり」と持論を書いた。

 11月に開催された捕手会の宴席。質問に来ない小林誠の消極的な姿勢を問いただした。「なぜ、おまえは一度も俺に聞かない?」。膝をつき合わせ、最後には土下座で弟子入りを懇願された。最終的には高橋監督の判断だが、来季は右肩痛の影響で一塁に専念する意向。3年ぶりのV奪回を目指す来季に向け、今季129試合に出場した正捕手をバックアップする。

 「投手は信頼しても、信用するな」と阿部節が続く。投手は平気でサインと違うボールを投げてくるという。だから「キャンプで全員の球を受けろ」、「投手の一つ一つのしぐさをメモしておけ」、「勝った日は絶対投手と話すこと」と書いた。野手8人と向き合う捕手は、立ち居振る舞いで鼓舞できる。2アウトから見逃し三振を奪っても「パーン!ヨッシャー!とベンチに帰るのがあいつにない」と感じ「大差で負けている時ほどキビキビ動け」と書いた。喜怒哀楽の喜怒は出し、返球に強弱を付ける「阿部流」も書いた。

 既に小林誠のスローガンを「斬新」と決め「個性を出していくのがプロ。配球で今までにないチャレンジをやっていけ」と求めた。ベンチでこれまで座ってきた投手の横の席は来季から譲るつもりだ。「勝ったら評価されるのがキャッチャー。ひと花咲かせてあげたい」と後継者を育てる。

 ≪主な野球ノート≫

 ☆野村克也「野村ノート」 捕手時代の経験をもとに投手の配球、打者のタイプ別攻略法など自らたどりついた理論をまとめたもの。監督時にはミーティングなどで配布し、選手に自らの考えを伝えた。05年に書籍化。

 ☆三原脩「三原メモ」 巨人、西鉄などで監督を長く務め、野球記者経験もあった三原氏が、独自のプロ野球論、戦術論などを記したもの。三原氏を崇拝する日本ハム・栗山監督も参考にしている。64年に書籍化。

 ☆黒田博樹「大リーグノート」 対戦球団が格段に多い大リーグに対応するため、自らノートを作成。VTRやスカウトのリポートも参考にして各打者の得意・苦手なコースや対策、各球場のマウンド特性などを記し、持ち歩いていた。

 ☆セス・グライシンガー「セスノート」 巨人など3球団でプレーした助っ人は試合中に打者の特徴やコーチの助言をメモに取り、自身の投球に生かした。12年にロッテがそのまま「セスノート」として商品化し、好評を博した。

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