福島市の球場設備を問題視 五輪野球会場でWBSC

[ 2016年12月6日 21:18 ]

 2020年東京五輪の追加種目、野球・ソフトボールの一部試合を福島県で実施する計画に関し、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が、会場として最有力だった県営あづま球場(福島市)の設備面を問題視し、現状のままでは同球場での開催は厳しいと大会組織委員会に指摘していたことが6日、関係者の話で分かった。

 関係者によると、11月に現地を視察したWBSCは内野の芝生化や観客席の増設などを求めており、施設改修についての県側の姿勢に不満を持っている。現時点では別の会場候補の開成山球場(郡山市)といわきグリーンスタジアム(いわき市)の方が望ましいとの見解という。

 さらに、WBSCが主会場の横浜スタジアム(横浜市)以外に首都圏にもう1会場の確保を依然として強く希望していることも判明した。西武プリンスドーム(埼玉県所沢市)とZOZOマリンスタジアム(千葉市)が候補に挙がっているが、組織委側は開催経費の問題から受け入れ困難との立場を示している。

 WBSCは出場6チームによる1次リーグ総当たりの大会方式を要望している。2組に分ける組織委案に比べ、試合数が増えることから、首都圏の会場増で雨天中止などの日程変更に対応する考えを示した。

 追加種目の会場案を承認する6日からの国際オリンピック委員会(IOC)理事会では、野球・ソフトボールの福島開催は球場の絞り込みが難航しているために先送りされ、横浜スタジアムだけが提案される見通し。WBSC関係者は、組織委やIOCと連携して結論を出す意向を示した上で「妥協せずにベストな解決策を探る」と述べた。

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2016年12月6日のニュース