福留 主将の覚悟「今年の悔しさをどう返していくか」

[ 2016年12月3日 09:25 ]

番組で中学生の質問を熱心に答える福留
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 3000万円増の2億3000万円で更改した阪神の福留は40歳を迎える来季、「優勝」の2文字だけを見据える。個人成績には目もくれず、4位に終わった無念さが胸中を支配した。

 「個人的には、いろんな数字であったり、記録があったりするので悪くはないけど、やっぱりチームとして、優勝という以前にBクラスだった。そこに悔いが残る」

 日米通算2000安打だけでなく、自身2度目のサイクル安打も達成。打率・351で首位打者を獲得した中日時代の06年以来10年ぶりに3割超え(・311)を果たしたが、満面の笑みがこぼれることはなかった。

 「(優勝に届かなかった要因は)全てでしょう。全てが足りなかったから優勝できなかった。各自おのおの課題もある。チームとしてやらなければいけないこともある」。

 来季からはキャプテンの肩書きも背負う男は、冷静に敗因を分析した。総得点が中日に次ぐリーグ5位に終わった打線の強化。リーグ最多の97失策を記録した守備面に、リーグ最少の59盗塁など課題は山積みだ。技術の向上もさることながら、重要視したのは気持ちの部分だった。

 「やっぱり今年の悔しさというのを来年、全員がグラウンドのなかでどうやって返していくか。勝つ、優勝するということをどれだけ強く思えるかだと思う」

 数々の記録と数字を残してきた福留が欲するのは、タテジマのユニホームで味わう優勝だけ。「その場その場で僕が今まで経験してきたことをうまく伝えたりできればいいかなと思う」。逆襲を期す猛虎を、その背中と言葉で頂点までけん引する。(巻木 周平)

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2016年12月3日のニュース