米の「新労使協定騒動」原因は 概要明らかにならず報道合戦に

[ 2016年12月3日 08:35 ]

米で「大谷騒動」

 【解説】今回の新労使協定を巡っての騒動は、概要が全て明らかになっていないことが背景にある。オーナー側と選手会の双方が有効期間が5年間とする新協定に合意したのは11月30日(同1日)。まだ公式発表がなく、断片的な情報を基に報道合戦に発展したため、情報が食い違うなど混乱が起こった。

 新協定で年齢制限が引き上げられ、1球団が獲得選手に使える契約金の上限が決まったのは、旧協定で違反覚悟での契約が相次いだからだ。15年にレッドソックスがキューバ出身の19歳内野手ヨアン・モンカダと3150万ドル(約35億9100万円)の契約金で合意。ただ、海外選手の移籍規定に基づく限度額を超えたため、罰金も含めた支払い総額は6300万ドル(約71億8200万円)とされる。今回の協定はこういった違反をなくすための措置。キューバ出身の選手にとっては不利益な変更で、25歳未満の選手は高額契約が見込めなくなった。 (大リーグ担当・奥田秀樹通信員)

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2016年12月3日のニュース