広島 来季キャッチフレーズは「カ舞吼!―Kabuku―」

[ 2016年11月24日 05:30 ]

来季のキャッチフレーズ「カ舞吼!-kabuku-」を披露する小窪・選手会長
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 広島は23日、「2016ファン感謝デー」を開催し、収容人数3万3000人のマツダスタジアムに球団発表で“延べ”3万8000人の大観衆を集めた。25年ぶりリーグ優勝を成し遂げた今季を象徴する盛り上がりの中、来季キャッチフレーズ「カ舞吼!―Kabuku―」を発表。歌舞伎の語源で「常識にとらわれない変わった行動や身なりをする」という意味のある「傾く」をもとにしていて、33年ぶり日本一を目指す来季へチームもファンも決意を新たにした。

 大盛況だった一日の終幕。選手会長の小窪が赤く染まった観客席へ高々とボードを掲げた。そこには「カ舞吼」の文字。カタカナと漢字が交ざった前衛的なロゴに場内はざわつき、「何て読むの?」の声も上がった。報道陣から感想を求められた緒方監督も「(初見で)読めるはずがない…」と笑った。

 来季キャッチフレーズは「かぶく」と読む。球団は「『カープ』らしく『舞』い、『吼』えながら戦っていく」と説明。周りの目を気にすることなく己の道を突き進み、広島らしく熱く戦い、ファンを魅了するプレーを約束する、という思いが込められているという。

 「BAD BOYS」で知られる広島県出身で広島ファンの漫画家・田中宏氏がデザインを担当。カープの「カ」と「力(ちから)」から斜め上に伸びる矢印で、リーグ連覇へ向けたさらなる上昇の意思を表した。松田元(はじめ)オーナーも「力強い矢印が、これからの課題をぶち破るイメージ」と説明。今季限りで現役を退き、今回のイベントにも不参加だった黒田不在で挑む来季へ不安や恐れはない。

 丸は「うちは個性的な選手が多い。キク(菊池)だったり、新井さんだったり、誠也だったり。今年以上に盛り上げていきたい」とうなずき、代表してあいさつした小窪も「カープらしく一丸となって戦って来年は日本一になるよう頑張っていきたい」と力を込めた。

 選手とファンがマツダスタジアムに集った今年最後の日。試合でもないのに徹夜組がいて、朝6時には広島駅まで約1キロの列もできた。今季最多だった9月8日の中日戦の3万2546人を“上回り”、観衆は「延べ3万8000人」と発表された。収容人数をはるかに超える大観衆。さっそく新キャッチフレーズ通り「傾(かぶ)いた」格好だ。目指すリーグ連覇の先には33年ぶり日本一の悲願もある。2016年を席巻した赤ヘルの熱気は収まる気配を見せない。 (柳澤 元紀)

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