清宮76号なら…履正社・安田44号 来年ドラフトは“2人が軸”

[ 2016年11月16日 05:30 ]

第47回明治神宮野球大会第5日・高校の部決勝 ( 2016年11月15日    神宮 )

<早実・履正社>3回1死一、三塁、履正社・安田(手前)の3ランで勝ち越された早実・清宮

 高校の部は決勝が行われ、履正社(近畿)が早実(東京)を11―6で下して初優勝を飾った。早実の清宮幸太郎主将(2年)は、神宮球場初本塁打となる高校通算76号の先制ソロを含む2安打2打点。履正社は安田尚憲内野手(2年)が通算44号の右越え3ランなど2安打で4打点を挙げた。熱い火花を散らした東西の両雄が、来年も高校野球シーンを沸かせる。大学の部では明大、桜美林大が16日の決勝に進んだ。

 試合後の整列で自然と歩み寄った。清宮が「ナイスバッティング」と声をかけると、安田も「凄いね」と返す。2人は固い握手を交わした。

 「相手は体が大きくて振れていた。力は出し切ったが、上には上がいるということですね」

 清宮は早実に40年ぶり2度目の優勝を運べず、負けを受け止めた。試合を動かしたのは初回2死からの清宮の一撃。狙っていた直球を叩き、右翼席に先制ソロを運んだ。「かなり完璧」と手応えのあった神宮球場での自身初アーチだった。

 安田は三塁の定位置から上空を見上げた。「意識しないでおこうと思ったけれどホームランを見た瞬間に燃えた」。1―1で迎えた3回1死一、三塁。打球は一塁を守る清宮のはるか上を舞い、右翼席まで届いた。

 清宮 あまりヒットが出ていなかったのに、調子が悪い中でもホームランを打つのはさすが。

 安田 今は清宮の方が上だけど、モチベーションになる。

 刺激が刺激を呼ぶ。清宮は一挙5得点の3回に右前適時打。安田はすぐさま4回、6―6から勝ち越しの中犠飛だ。4、6回の四死球で10打席連続出塁とした清宮。8回に右前打を放った安田――。同じ3番に座る注目のスラッガー同士が持てる力を出しきった。

 こうしたトーナメント戦では大会序盤を見て姿を消すスカウト陣が多い中、決勝を日米5球団が視察。ソフトバンクの小川一夫育成・編成部長は「東の清宮、西の安田。来年のドラフトは2人が軸になっていく」と言った。世代の先頭を走ってきた清宮にとっては、初めて出現した同世代のライバル。東京都大会では決勝で5三振を喫するなど苦しんだが、安田の存在を発奮材料の一つとして状態を上げた。

 清宮は言う。「勝ちより負けの方が得るものは多い。(昨夏甲子園は)ベスト4、今回は決勝進出と順調に来ている。(センバツ出場が)決まれば全力でぶつかっていくだけ」。見据える先は全国制覇で、安田の目標も当然同じだ。竜と虎が来春の甲子園で再会する。(松井 いつき)

 ▼アストロズ・大慈弥功環太平洋担当部長(ネット裏で視察)清宮は松井秀喜のパワーとイチローのセンスを兼ね備えている。以前に比べ脚力がついて総合力が上がった。安田は類いまれな打者。来春が楽しみ。

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