【巨人秋季キャンプ】育成右腕・篠原 「脱力」テーマに8日で1000球投げ込み

[ 2016年11月15日 09:36 ]

ブルペンで208球を投じた巨人・篠原

 「鉄腕」と呼んでもいいだろう。巨人の育成右腕・篠原慎平投手(26)のことだ。宮崎秋季キャンプ初日の5日に100球。第1クールは全4日連続ブルペン入りした。

 すべて100球を超えたが、9日の休養日も室内練習場でネットスローを行った。「特別なことではないです。感覚を忘れないように」

 まだまだ体を酷使する。第2クールも練習試合に登板した12日以外、3日間すべてブルペン入りした。13日には208球。見守った尾花投手コーチからは「ゾーンに入ったな。いいボールだ!」とゲキが飛ぶ。キャンプ参加投手で唯一の200球超え。最後の球を投げ終えると同コーチが「ここ、拍手するところですよ!」と終了を告げ、観客から大きな拍手が起こった。

 8日間で1000球近く投げ込んだのには理由がある。今秋のテーマを「脱力」に掲げているからだ。篠原は「200球投げるのに全力投球じゃ持たない。“力を入れないこと”を意識している」と説明した。どうすればリリース時に力を集中できるか。すべて全力で腕を振るとケガにもつながる。力を抜くポイントと入れるポイントを、球数を増やすことで強制的に覚え込ませている。

 12日の練習試合では6回からマウンドに上がると、いきなり2者連続空振り三振を奪ったが2安打1失点。2四球も出し「得点圏で力んでしまって打たれた。課題にしていることができずにやられた」と反省ばかりが口をついた。休養日の前日だった13日、「明日は休ませてください」と笑っていた右腕。しかし14日、無人の室内練習場に育成捕手の田中貴と現れ、「無休トレ」に励んでいた。(記者コラム・神田 佑)

◆篠原 慎平(しのはら・しんぺい)1990年(平2)6月13日、愛媛県生まれの26歳。今治精華高、独立リーグの四国アイランドリーグplus・愛媛、香川を経て、14年育成ドラフト1位で巨人に入団。186センチ、97キロ。右投左打。年俸260万円。

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2016年11月15日のニュース