緒方監督 最年長・松山にトス800球“愛のえこひいき”

[ 2016年11月12日 09:40 ]

連続ティー打撃で松山(左)にトスを上げる緒方監督

 広島の緒方孝市監督(47)が宮崎・日南での秋季キャンプ第1クール最終日となった11日、松山竜平外野手(31)を“えこひいき”した。「ロングティー&連続ティー」で自ら指名してトスを上げ、約1時間で他の選手より1・5倍多い約800球を振り込ませた。

 最終メニューの「ロングティー&連続ティー」に入る直前、トス上げ役の一人だった緒方監督は、キャンプ参加選手では最年長となる松山を“選択”した。いじられキャラの指名に、ナインの笑い声が球場にこだました。時折、笑みを交えて「頑張れ!」と鼓舞しながら“若手のようにまだまだ成長してくれ”と言わんばかりに約60分、トスを上げ続けた。

 球場に響き渡る打球音に、松山の「うりゃ!」「うおー!」といった悲鳴ともとれる声がまじっていた。顔は苦悶(くもん)の表情に満ちていた。それもそのはず。「ロングティー」は選手が交代することを想定し2セット組まれており1セット分はストレッチの時間に費やすことになっていた。だが松山は交代することなく2セット続けて打つはめとなった。

 終了すると地面に倒れ込み5分間立ち上がることができなかった。「疲れました。ああいうのをやってもらえるうちが華」と振り返り、石井打撃コーチからは「この1時間くらいでやせたな」と笑いを誘われた。

 「去年の秋から振る量を増やしている。若い人は、この練習を来年に結びつけてほしい」と話した緒方監督が、松山にもハードワークを課した裏には、大きな期待が込められている。今季は15試合で4番を任せた。10月22日の日本ハムとの日本シリーズ第1戦でも4番に抜てきし1―0の4回に大谷からソロ本塁打を放って勝利に貢献。最終戦となった同第6戦でも、チーム唯一の2安打を放つなど、存在感を示した。

 リーグ2連覇、そして日本一をつかみとるためには、若手の台頭はもちろん、松山ら中堅のさらなる底上げも必要不可欠となる。可能なら、さらに一皮むけて、レギュラーの座をつかみ取ってほしい―。指揮官の思いが行動となって表れた一日だった。(柳澤 元紀)

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