梨田氏主張 WBCではチームけん引するメジャー侍の存在必要

[ 2016年11月8日 14:15 ]

13年日本代表の野手総合コーチを務めた梨田氏(右端)。(左から)東尾投手総合コーチ、山本監督

 【世界一奪回への道 WBC前首脳陣の提言 梨田昌孝コーチ】何が起こるか分からないのが、国際大会の怖いところだ。13年の第3回WBC2次ラウンド、台湾戦では王建民(ワンチェンミン)を打ち崩せず、2―3とリードされる展開で迎えた9回2死から鳥谷が二盗を決めて、井端の適時打で同点。延長戦でなんとか競り勝った。普通に試合をすれば、台湾と10回戦ったら日本が7勝はするだろう。だが、一発勝負。窮地に陥っても動じない心が大事になる。

 侍ジャパンは日本を代表するトップレベルの選手たちが集まる。所属チームで3番や4番といった中心打者であっても、7、8番を打つこともある。そういった選手たちにはプライドを上手に保ちながら、納得して打席に立ってもらわないといけない。ただ、結果が大事になってくる。イチローだって09年の第2回大会では打てなくて、その後に胃潰瘍になった。プレッシャーは半端じゃない。それをどう乗り越えていくかだね。

 前回大会はプエルトリコに敗れて準決勝で敗退。やっぱりメジャーリーガーの不在が響いた。ダルビッシュやイチローといった第2回優勝を経験したメジャーリーガーが誰もいなかった。小久保監督は夏場に渡米して面談するなど準備を進めているので、今回は楽しみ。国内組は若い選手が多い。MLB経験者のように実績ある選手がチームを引っ張る、そういった存在が必要。第1回大会から優勝、優勝ときて、前回は3連覇を逃した。だが、日本には力があると信じている。

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2016年11月8日のニュース