中田と争え!大田「4番候補」だ 栗山監督は相乗効果期待

[ 2016年11月5日 05:55 ]

栗山監督に帽子をかぶせてもらう大田

 日本ハムの栗山英樹監督(55)が4日、千葉県鎌ケ谷市内の球団事務所で巨人からトレードで加入した大田泰示外野手(26)と公文克彦投手(24)の入団会見に出席。プロで伸び悩む大田に対し、今季日本一に輝いた指揮官は「4番候補」として位置付け、不動の4番・中田翔内野手(27)と競わせる方針を示した。日本ハムから巨人に移籍した吉川光夫投手(28)は都内の球団事務所で入団会見を行った。

 ダイヤモンドの原石だと信じている。栗山監督は大田について「喉から手が出るほど欲しかった」と言った。さらに4番候補になれるのか、という問い掛けに「持っているものの大きさはこんなものじゃない。巨人でも4番を打った。そういう素材。素材は練習で身につくものではない。実力を発揮して(中田)翔が“ヤバイ”となれば翔もプラス」とまで言った。

 中田は通算161本塁打を放ち、3年連続100打点以上を挙げている。その不動の4番を脅かす存在として8年間で通算9本塁打の大田を指名したが、決してリップサービスではない。巨人では、14、15年に通算12試合ながら4番を務めて打率・362。レギュラーとして活躍していないが、東海大相模時代から大田の素材にほれ込んでいた栗山監督は数年前から球団と「大田獲り」の可能性を模索してきた。

 しかも中田と大田は同じ広島出身。中田が1歳上と年齢も近く「相乗効果」を期待できる。尊敬する大先輩の「意志」も継ぐ。栗山監督にとって前巨人監督の原辰徳氏は憧れの存在で親交も深い。その原氏は母校・東海大相模の後輩である大田を大成させようと、熱心な指導を行ってきた。

 そんな思いを栗山監督も知る。「花が開く瞬間が見てみたい。とにかく思い切りプレーしてほしい。中途半端が一番駄目。3球三振でもいい」。熱いエールを送られた大田にも覚悟がある。「巨人の大田泰示は忘れてもらって、ファイターズの大田泰示になれるように精いっぱい頑張ります」。結果を出さなければ、ただの「特別扱い」。北の大地で大輪の花を咲かせることが、栗山監督と原氏への恩返しになる。(山田 忠範)

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2016年11月5日のニュース