青木、アストロズへ ルノーGM「まさに求めていたタイプの選手」

[ 2016年11月5日 05:30 ]

今季マリナーズでプレーした青木。来季はアストロズへ(AP)

 アストロズは3日(日本時間4日)、マリナーズからウエーバーにかけられていた青木宣親外野手(34)を獲得したと発表した。来季がメジャー6年目で、日本野手では最多の5球団目の所属となる。今季は84勝78敗の地区3位でプレーオフ進出を逃したア軍は、出塁率の高い左打ちの外野手が補強ポイントだった。青木は日米通算1965安打で日米通算2000安打にあと35本と迫っており、新天地での記録達成が期待される。

 ワールドシリーズ終了から一夜明け、アストロズがストーブリーグのゴングを鳴らした。最初の一手が青木獲得だった。ジェフ・ルノーGMはチームの補強ポイントに合致した獲得と強調した。

 「まさに求めていたタイプの選手だ。うちはパワーヒッターは多いが、三振も多い。彼は空振りが少なく、どの打順でも打つことができる」

 長打力を売りとする打線は昨季新人王で今季20本塁打のコレア、今季途中加入した元DeNAのグリエルら右打者がずらりと並び、今季リーグで2番目に多い1452三振を喫した。加えて左打ちの正左翼手ラスマスがFAとなり退団濃厚。通算出塁率・353を誇り、年平均42・8と極端に三振が少ないことで知られる青木は打線の強化にうってつけの存在だった。同GMは結果的にラスマスを獲得した2年前の14年オフにも、当時ロイヤルズからFAとなっていた青木獲得に動いていたことも付け加えた。

 青木は今季、不振により故障以外では初となるマイナー降格を2度経験したが、終盤に復調。打率・283で終え、後半戦の同・339は、タイガース・カブレラの・346に次ぐリーグ2位だった。ヤクルトでの1284安打を加えた日米通算は1965安打とし、新天地で名球会入りの条件となる2000安打到達が期待される。

 ルノーGMは起用法については「レギュラーか、他の選手との併用になるかは今後の補強次第」とした。まだ保有権が移っただけで、今後は青木サイドと球団との間で来季年俸についての交渉に移る。それが不調に終われば12月上旬にFAとなり、再び移籍先を探す可能性も残されてはいる。正式に契約を結べば、親友の岩隈擁する古巣マリナーズ、ダルビッシュのレンジャーズらと、混戦のア・リーグ西地区でしのぎを削ることになる。

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