DeNAのドラ1浜口 マメが…ハマスタで1死しか取れず5失点

[ 2016年11月2日 05:30 ]

関東地区大学選手権2回戦 ( 2016年11月2日    横浜 )

<神奈川大・共栄大>共栄大に敗れ中指のマメが潰れた左手で涙を拭う浜口

 関東地区大学選手権は1日、横浜スタジアムで2回戦3試合を行い4強が出そろった。DeNAからドラフト1位指名を受けた神奈川大(神奈川大学1位)の浜口遥大投手(4年)は共栄大(東京新大学2位)に初回1死で5失点KOされ、チームも1―8で敗れた。2日は準決勝が行われ、決勝進出2校が明治神宮大会(11日開幕、神宮)の出場権を獲得する。

 最速151キロ左腕・浜口の大学ラストゲームはわずか30球で終わった。神宮行きを目指す大事な一戦で先発マウンドに立ったが、打者9人で1死しか取れず、4安打4四球で5失点。「力が入って制球が定まらなかった」。10月21日のドラフト指名あいさつでDeNAのラミレス監督に「ハマのハマちゃん」と命名された男は唇をかんだ。

 1週間前に左手中指の血マメをつぶし、血を抜くなどして何とか間に合わせたが、最速は144キロ止まりと本調子にはほど遠かった。マメを言い訳にはせず「自分のケア不足です。これが今の実力」ときっぱり。観戦したDeNAの河原隆一スカウトは「ドラフト1位指名されたというプレッシャーもあったのかもしれない。逆にこれで頑張らないと、と思ってもらえれば。心配はしていません」と話した。

 1/3回で自責点5、防御率は135・00――。元広島の左腕・大野豊氏(現本紙評論家)がプロデビュー戦(77年9月4日阪神戦)でその数字を刻んでいる。大野氏は屈辱をバネに、野球殿堂入り投手となった。浜口ももう、次を見ている。 大学入学後に頭角を現し、侍ジャパン大学代表に選ばれた。プロで、同世代の投手に勝つことが今の目標だ。「(田中)正義や(佐々木)千隼(桜美林大)、柳(明大)や田村(立大)は常に意識しているし、プロに行っても自分を高めてくれる存在。負けないようにしたい」と表情を引き締めた。(原田 真奈子)

 ◆浜口 遥大(はまぐち・はるひろ)1995年(平7)3月16日、佐賀県生まれの21歳。若基小1年から野球を始める。三養基(みやき)では甲子園出場なし。神奈川大では1年春から主戦を務め、大学選手権で2年時に準優勝、3年時はベスト4で最優秀投手賞に輝いた。神奈川大学リーグ通算42試合で17勝14敗、防御率2.01。1メートル73、80キロ。左投げ左打ち。

 ▼共栄大・新井崇久監督(浜口を攻略し初戦を突破)長打を狙わず、ゴロを心がけた結果。

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