黒田 第7戦の登板は幻に…それでも「一生懸命野球をやってきて良かった」

[ 2016年10月29日 23:30 ]

SMBC日本シリーズ2016第6戦 ( 2016年10月29日    マツダ )

惜しくも日本一ならず、ファンにあいさつする新井(右)と黒田
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 ファンも待ち望んだ黒田の最終登板は実現しなかった。涙はなく、黒田は真っ赤に染まるスタンドに向かって手を振った。「今まで一生懸命野球をやってきて良かった」

 先発が予定されていた第7戦がなくなり、広島の黒田の現役生活は幕を閉じた。初めて出場した日本シリーズは札幌ドームで行われた第3戦に先発し、脚がつったため5回2/3を投げ1失点で降板。

 大谷に投じた134キロのスプリットで左飛に打ち取ったのが最後の1球となり、マツダスタジアムのファンの前で投げることはできなかった。

 黒田は試合後「(終わった)実感がない。それが率直な気持ち」と語った。32年ぶりの日本一まであと一歩に迫りながら実現しなかったことで「当然あした投げる準備をしていたので。自分の野球人生が終わるというより、負けてしまった気持ちの方が強い」と悔しさを口に出していた。

 それでも緒方監督は「彼の存在がリーグ優勝に導いてくれた」と改めて感謝を口にした。試合後にグラウンドに整列した時にはファンから感謝の声が贈られ黒田も「一人一人にありがとうという気持ちでいっぱい」と感謝の気持ちを込めていた。

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2016年10月29日のニュース