金本監督 “朝”変革キャンプだ「短い時間で、集中して、しんどく」

[ 2016年10月29日 08:35 ]

秋季キャンプで高知入りした金本監督は横山安芸市長(左)から花束を受け取る
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 秋は効率キャンプだ。阪神は29日から高知・安芸市で秋季キャンプを開始する。28日に芸西村のチーム宿舎に入った金本知憲監督(48)は、例年より1時間弱繰り上げた9時15分スタートにした意図を「短い時間で、集中して、しんどく」と説明。早朝ウエートトレーニングを取り入れるなど、短い時間で濃密な練習を心がける方針を示した。

 ダラダラと長い時間をかけたからといって、それが良い練習とは限らない―。金本監督の方針は至ってシンプル。29日から来月16日までの秋季キャンプのテーマは「短く、濃い」だ。

 「(選手たちは)朝、けっこう時間を持て余しているしね。(全体練習を)長々とやるつもりもないし。いつもより結果的に長くなった練習、というのは仕方ないと思うけど。できればパパっと短い時間で、集中して、しんどく…。無駄に時間だけを稼ぐ練習をするつもりはない」

 今秋キャンプには、昨秋、今春までと明らかに違う部分がある。全体練習の開始時間だ。例年は午前10時。だが今秋は午前9時15分スタートに設定された。約1時間弱、全体練習の開始を早めるということは、練習終了も早くなるはず。やるべき練習をした後、あまった時間を個人練習に充てることも可能となる。それが開始時間繰り上げの一つ目の理由。そして、もう一つは「早朝ウエート」だ。

 「(実戦形式練習と)別に鍛える時間も朝からたくさん取っているし。(ウエートトレーニングを)フレッシュな状態の時にね。どうしても練習後というのは疲れてね。ヘロヘロになったところでやるより、できるだけ早くね。この時期だからこそ、そういうのを重視して」

 ウエートトレーニングは日によって朝と夕方の2班にメンバーを分ける方針。朝の班はグラウンドに出る前に、みっちり体を鍛えることになる。それでも全体練習開始時間を1時間弱、早めているためウエート終了後にもグラウンドでの練習時間が十分に残っている。まさに効率的な時間の使い方を可能とする「1時間弱」というわけだ。

 「もちろん分かれるけど。朝の班と夕方の班と。(朝の班は)へばる前に、体をしっかり鍛える。その(朝に鍛えた)方が負荷をかけやすいから。元気な時にね。ロッテがやっているみたいだね。数年前から」

 この日の全体ミーティングで「鍛えるキャンプ」と断言した。時間よりも内容を重視した、効率的キャンプが幕を開ける。 (惟任 貴信)

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2016年10月29日のニュース