【石井一久氏 第6戦占う】広島はとにかく先制点を 大谷の抑え起用は…

[ 2016年10月29日 07:35 ]

SMBC日本シリーズ第6戦 ( 2016年10月29日    マツダ )

広島空港に到着した大谷は大勢のファンの出迎えを受ける
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 日本ハムが大谷を第6戦ではなく、第7戦に回したのはベストな選択だと思う。札幌で3連勝したことで、第6戦の位置付けは、負けても第7戦がある試合になった。

 ならば、より万全な状態で先発させた方がいい。日本シリーズは体の疲れだけでなく、精神的な疲労度も大きい。いくら二刀流に慣れているとはいえ、第3~5戦は3番打者として、いつも以上に打者に入り込んでいたと思う。投手のマインドを呼び起こしていく上で、移動日、プラス1日の時間は大きい。

 リードした場合の抑え起用は、条件次第ではないか。ファイナルSでは3点リードがあったが、1点差ならどうか。万が一、追いつかれた時のリスクは大きい。翌日の先発に少なからず影響は出るわけで、何のために第7戦に回したのかということになる。第6戦を落としても第7戦を大谷で取るという考え方からいけば、無理に使う必要はないと思うが、ベンチはそこをどう考えるか。

 今回は「内弁慶シリーズ」になっているが、広島にとって、札幌はどうにもうまくいかない3試合だったので、1時間でも早く帰りたかったはずだ。やはりルーティンというのは大事で、自分の家から球場に向かうとか、そんなことでも心のよりどころとなる。先発の野村は第2戦と同じように両サイドを使う長所を生かした投球ができれば、試合はつくれるはず。とにかく先制点を取って、球場も含めて、できるだけ早く広島の「空気」に変えることが大事だと思う。 (スポニチ本紙評論家)

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2016年10月29日のニュース