【大野豊大分析 投手編】即断の栗山監督、苦渋の緒方監督 先発投手代え時で明暗

[ 2016年10月28日 11:00 ]

SMBC日本シリーズ2016第5戦  ( 2016年10月27日    札幌D )

日本シリーズ日・広>2回1死満塁 菊池を迎える場面で加藤(14)からメンドーサ(手前左)に継投する栗山監督(奥左)
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 日本ハムが日本一に王手をかけた。本紙評論家の大野豊氏(61)は、投手交代のタイミングが両チームの明暗を分けたと指摘した。日本ハムは先発の加藤貴之投手(24)を2回途中で諦め、ルイス・メンドーサ投手(32)が第2先発としてロング救援。相手に傾いた流れを食い止めた。一方の広島は、今季初めて中4日で先発したクリス・ジョンソン投手(32)を、6回95球で降板させざるを得なかったことが、手痛い1敗につながった。

 日本ハムはシリーズ初先発の加藤が初回、3安打を浴びて先制を許した。栗山監督はCSファイナルS第5戦と同様、2回途中でもちゅうちょすることなく交代を決断した。1死満塁のピンチでマウンドに上がったメンドーサは、無失点で切り抜けると5回2/3を1安打無失点の好投。短期決戦での「第2先発プラン」がズバリと的中。経験が少ない加藤と、メンドーサとのセットで試合をつくる意識が明確な継投だった。

 メンドーサは広島打線の打ち気を利用。ツーシームで球を動かす投球に徹した。打者18人から12個のゴロアウトを奪った。徹底して低めに集めてフライアウトは1個もなし。連投で好投したバース同様、チームの信頼を勝ち取っているからこそ、このような起用ができる。札幌での3連戦は日本ハム投手陣が、それぞれ役目を果たした結果、3連勝につながった。

 一方の広島は、ジョンソンの代え時が試合前からのポイントだった。今季は一度もなかった中4日での登板。22日の第1戦に比べると、制球が甘かった。前回は9安打されたが、内角カットボールを打たれたケースは一度もなかった。だが、この試合で2回、中田、レアードに連打されたのは、いずれも甘く入ったカットボールだった。6回4安打無失点と好投しながら、球数は95球。前回123球を投げていただけに、疲れもあったと思う。中4日でのエース起用。交代機は難しかった。できればもう1イニング投げてほしかったが、緒方監督は7回以降は勝利の方程式で逃げ切る策を選択。結果的に白星はつかめなかった。

 ≪投手代えるハム 代えない広島≫今季143試合で、投手起用の延べ人数は日本ハムが572人でリーグ最多だったのに比べて、広島は537人でリーグ最少だった。チーム防御率は広島3.20、日本ハム3.06でともにリーグトップの数字だが、投手起用法には大きな差があった。

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