岡 お返しキャッチ!4回飛球“お見合い”失策失点挽回

[ 2016年10月27日 05:43 ]

SMBC日本シリーズ2016第4戦 ( 札幌D )

<日・広>9回表1死、小窪の打球を好捕する岡
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 執念でつかんだ。そして取り返した。2点リードの9回。日本ハムの右翼・岡が一直線にポール際へ走った。近づくフェンスも恐れない。広島の代打・小窪が放った大飛球。フェンスにぶつかってもグラブに収めた打球は放さなかった。

 「無心でしたね。フェンスも気にはならなかった。捕れると思って勝負しに行きました」

 大歓声が響く。捕った岡はガッツポーズを何度も繰り返した。栗山監督は「どうやって捕ったのか分からなかったよ。人間(業)ではなかったと思う」と驚いた。それほど大きな超スーパープレー。抜ければ確実に長打となり、展開はどうなったか分からない。チームを救い、そして痛いミスも帳消しにした。

 「何とか取り戻したいと思っていた」。岡はそう振り返る。0―0の4回だった。2死一塁。エルドレッドの高々と上がったフライを、二塁・田中賢、遊撃・中島とお見合いする格好となり、最後まで追った右翼・近藤が捕球できなかった。「僕が行かないといけない打球。最後まで追って(他の野手と)ぶつかっても捕らないと。僕が早くやめてしまった」。一塁走者の新井の生還を許し、失策は近藤に記録された。しかし、中堅に入っていた自分のミス。だから9回に右翼へ移っても体を張って捕りにいった。

 プロ3年目の25歳。明大時代は通算3勝を挙げた二刀流で、その並外れた身体能力が超美技を生んだ。でも、栗山監督は言った。「悔しさがああいうプレーになる。あの瞬間が監督としてうれしい瞬間」。今シリーズ初の1番での先発起用に、最後の最後に岡は応えた。シリーズの流れもつかむ価値ある超美技だった。(秋村 誠人)

 ▼日本ハム・近藤(4回に適時失策)みんなが打球を見てしまった。僕が行かないといけなかった。中田さんとレアードに感謝です。

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