熱男ならぬ“渋男” 関大が4季ぶり王座奪回「最後は奇跡の連続」

[ 2016年10月24日 20:59 ]

関西学生野球連盟優勝決定戦 ( 2016年10月24日    わかさスタジアム京都 )

関西学生野球リーグで4季ぶり35度目の優勝を決め、ナインに胴上げされる関大の早瀬万豊監督
Photo By 共同

 抜けるような青空の下、関大の早瀬万豊監督(58)は5度宙を舞った。崖っぷちからのミラクル3連勝で、4季ぶりの王座奪回。PL学園出身の松山和哉主将(4年)は「最後は奇跡の連続でした」と声を弾ませた。

 3回、相手失策とバッテリーエラーを突いて2点を先制すると、4回には3点を奪い、突き放した。大学日本代表・吉川峻平投手(4年)ら2投手の継投で逃げ切った。立命大の4連覇を阻んだ指揮官は「たくましくなってくれた」と部員を頼もしげに見つめた。

 今季掲げたスローガンは『渋男~覇業への挑戦~』―。ソフトバンクの「熱男」(アツオ)をもじったユニークなものだ。「一人ひとりが責任感を持ち、背中で引っ張っていく。それが渋い男です。何かインパクトのある言葉にしたかった」と松山主将は話す。

 まずは大学の野球部にありがちな生ぬるい空気の一掃を図った。部内に「道具管理委員会」「生活管理衛生委員会」など5つの委員会を設置。各委員会は各学年から1人ずつ、計4人で構成される。松山自身は「コンプライアンス委員会」に属する。野球以外の面でも責任感を持って行動するのが狙いの一つだ。指揮官は「松山自身も成長したし、よくやってくれた」と主将を称えた。

続きを表示

この記事のフォト

2016年10月24日のニュース