生え抜きがチームの軸に どこか似ている広島と日本ハム

[ 2016年10月24日 10:00 ]

第2戦のスタメン
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 広島と日本ハムによる日本シリーズが盛り上がっているが、この2球団、どこか似ているような気がする。

 地方を本拠地としながら熱烈なファンの後押しを受けてペナントレースを勝ち抜いてきた。ナインの顔ぶれを見ても共通点を感じる。決して豊富な資金力があるとはいえないが、ドラフトで指名した選手をしっかりと試合で起用しながら育成し、チームを強化してきてた。

 22日の初戦のスタメンを見れば一目瞭然といえた。

【日本ハム】
(1)西川(10年=2)
(2)中島(08年=5)
(3)岡(13年=3))
(4)中田(07年高=1)
(5)陽岱鋼(05年高=1)
(6)レアード
(7)田中賢(99年=2)
(8)大谷(12年=1)
(9)大野(08年=1)

【広島】
(1)田中(13年=3)
(2)菊池(11年=2)
(3)丸(07年高=3)
(4)松山(07年大=4)
(5)鈴木(12年=2)
(6)エルドレッド
(7)安部(07年高=1)
(8)石原(01年=4)
(9)ジョンソン

※()はドラフト年度と指名順位。

 メジャー経験のある助っ人の名前もあるが、それ以外はすべて生え抜きの選手が並んでいる。日本ハムに11・5ゲーム差をひっくり返されたが、昨年まで2年連続日本一に輝いたソフトバンクは資金力を武器に大型補強を繰り返しているイメージがある一方で、ドラフト指名した選手もしっかりと軸になっている。

 野手ならば柳田、中村晃、今宮、本多、松田、長谷川、投手も摂津、武田、千賀、東浜、和田とドラフトで指名した選手がチームの軸になっている。FAなどで補強した内川らが、そこにうまくかみ合ったというのが実情だと思う。

 外国人、トレード、FAで効果的な補強をすることは大事だが、結局のところ、自前で若い選手を育てなければ、チームが安定して強くなるのは難しいといえる。20日に行われたドラフト会議で多くの選手たちが各球団に指名された。この中でどれだけの選手が1軍で活躍し、主力へと成長していくだろうか。その成果は数年後に表れることになる。(横市 勇)

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