金本監督 秋季C紅白戦采配は選手任せ「考えさせる」

[ 2016年10月24日 05:30 ]

高山(左)を指導する金本監督
Photo By スポニチ

 頭も鍛える!阪神・金本知憲監督(48)が秋季練習第4クール初日の23日、今月29日から始まる秋季キャンプで導入する予定のタイブレーク形式の紅白戦についてメンタル面強化だけでなく「野球脳」を鍛える狙いもあることを明かした。攻守両面の采配を選手に任せる予定で「野球勘を養わせるためにやる。選手たちに考えさせる」と方針を打ち出した。

 秋の高知・安芸で鍛えるのは、肉体だけじゃない。野球で勝つには、パフォーマンスだけでなく「頭」も必要。だから開幕まで時間的余裕がある秋季キャンプで、選手たちの思考能力の強化にも取り組む。金本監督が、その方法を説明した。

 「(キャンプは)実戦(形式)を多く入れる。前にも言ったけど、紅白戦をタイブレークでやったりね。それを、野球勘を養わせるためにやる。選手たちに采配させて、考えさせるためにね」

 すでに指揮官の脳裏には、具体的な「野球脳」強化策が描かれていた。メンタル面強化の狙いも含めて、今秋キャンプでの練習メニューとして導入する予定のタイブレーク方式の紅白戦。その状況は、守備側が1点リードの無死一、二塁、無死一、三塁、無死二、三塁の3パターンを想定しているという。そして攻撃側、守備側ともに采配は選手たちに執らせ、状況に応じた攻撃パターンや守備陣形を考えさせる。その積み重ねが、試合中の瞬時の判断につながるというわけだ。

 「何か考える。(罰走なども)ありえる。選手たちは怖いと思う」

 紅白戦は数チームに分け、ポイント制の対抗戦で行われる予定。負けた側にはペナルティを課す方針で、キャンプ地の安芸市営球場から約10キロ離れたチーム宿舎までの罰走となる可能性もある。紅白戦と言えども、真剣勝負の「頭脳戦」が繰り広げられることになりそうだ。

 選手たちも覚悟を決めている。北條は「チャンスの場面でどういうバッティングをするか。そこで最低限1点を取れる形とか、追い込まれてからとか。チャンスの場面で点が入らなかったら(相手に)流れもいく。チームの中で大事な練習。(選手がサインを出すことには)いろんな人の意見とかあるし、どうやって点が入るか考えながら野球をするということだと思う」と意図をくんだ。来季へ向けた戦いは、すでに始まっている。 (惟任 貴信)

続きを表示

2016年10月24日のニュース