カープ先輩もねぎらい…大野豊氏 黒田は私の引退を飾ってくれた男

[ 2016年10月19日 08:12 ]

広島・黒田 今季限りでの現役引退表明 ( 2016年10月18日 )

引退会見を前に、ナインに話をする黒田(右端)
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 黒田とは選手として2年、コーチとして1年、プレーをともにした。中でも印象深いのは、私の引退試合(1998年9月27日・横浜戦)で黒田が先発したことだ。

 当時の投球スタイルは150キロのストレートを中心に力で押すもの。打者との駆け引きはまだできなかった。2年目だった98年はそれまで未勝利と不調。だが、私の最後に花を添えるべく7回4安打1失点で、2番手である私につないでくれた。私は打者1人の登板だったが、チームを勝利に導いてくれた。

 今も周囲に慕われる男だが、その頃から真っすぐな性格だった。人間性が良く、練習も熱心だったから「こういうピッチャーがエースになれば、チームは強くなる」と思ったものだ。日米通算200勝達成という功績も素晴らしいが、復帰後の2年間でカープの若手投手陣にさまざまな好影響を与えてくれた。惜しまれながらの引退。引き際は本人にしか分からないが、日本シリーズで最後の熱投を見せてほしい。 (スポニチ本紙評論家)

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2016年10月19日のニュース