【指名待つ君の名は。4】新潟医療福祉大・笠原 控えめ“普通の投手”一変

[ 2016年10月19日 11:20 ]

創部4年目のチームを1部昇格へ導いた新潟医療福祉大・笠原
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 今春ようやく全学年がそろったばかりの創部4年目、新潟医療福祉大のエース左腕、笠原祥太郎投手(21)が吉報を待っている。新潟・新津時代は最速でも130キロ台半ばの「普通の投手」で2年夏は初戦敗退、3年夏は2回戦敗退した。しかし、強化指定クラブとして野球部を立ち上げた地元の同大学に進学して素質が開花した。

 3部から参入した関甲新学生リーグでチームをあっという間に1部昇格へと導く原動力となった。1部初参戦の昨秋は73奪三振のリーグ記録をマーク。スカウトの注目を集めるようになった。最速147キロとなった今春は6勝無敗、防御率0・72で侍ジャパン大学日本代表候補に挙がるなどして、一躍ドラフト戦線に躍り出てきた。

 性格はおっとりタイプ。当初は「自分がプロなんて…。通用しませんよ」と控えめだったが、ドラフトを前にした今では「本気で目指そうという気持ちが強くなった」と話す。ドラフトへ最後のアピールの場となる今秋リーグ戦はここまで1勝。結果こそ出ていないが、球速は140キロ台半ばまで戻り、打者に向かっていく姿勢も復活した。

 「(ドラフトを)気にしないようにしているが、自分の進路のことですから」と率直な心境をのぞかせる笠原。同大学から初のプロへ。左腕は「地方の星」となる。 (矢崎 弘一)

 ◆笠原 祥太郎(かさはら・しょうたろう)1995年(平7)3月17日、新潟市生まれの21歳。小2から野球を始め、新津二中時代を含めて投手一筋。新津1年秋からベンチ入りし、2年春からエース。新潟医療福祉大では1期生として投手陣の軸となった。直球の最速は今春マークした147キロ。左投げ左打ち。1メートル77、85キロ。

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2016年10月19日のニュース