阪神 高校生捕手指名へ 現有7人の平均年齢28歳、将来見据え

[ 2016年10月17日 05:30 ]

金本監督はフリー打撃で快音を響かせる
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 阪神が、20日に都内ホテルで開催されるドラフト会議で高校生捕手の指名を検討していることが16日、わかった。日大三の坂倉将吾(18)、帝京の郡拓也(18)、明徳義塾の古賀優大(18)らをリストアップしている。球団捕手で最も若い坂本は来季24歳。「超変革」の次世代正妻の育成も必要で、他球団の動きを見ながら下位での指名を狙う。

 3日後に迫ったドラフト会議に向け、各球団ともにリストアップ作業も大詰めに入った。阪神も桜美林大・佐々木を1位指名する方針を固めるなど即戦力を中心に着々と戦略を練る中、将来を見据えた選手の指名も狙う。球団関係者が「具体的なことは言えません。当然(高校生も)リストには入っています。(高校生捕手も)入っています」と、次世代の正妻候補の指名を検討していることを認めた。

 今季の球団捕手は支配下登録された原口を含め8人だったが、39歳の鶴岡が今季限りで現役引退した。現状は正捕手不在で、来季の巻き返しへ向け球団内でFA市場で実績ある捕手の獲得も検討されたが、結果的には見送る方針を固めた。現有戦力の底上げでまかなうが、次世代をにらんだ補強は積極的に進める。年齢を見ても、最も若いのが坂本で来季24歳。世代の空白期間が長くなることは、チームの競争などを考えた時にも決して歓迎されるものではない。幸いにも、今ドラフトでは高校生捕手は豊富といっていい。

 そんな中でも、注目されるのが「超変革」の申し子たちの後輩だ。球団の新人安打記録を更新した高山の母校・日大三の坂倉は遠投100メートルの強肩で、強打で有名なチームで1年から中軸を打ち高校通算20本塁打強の長打力にも定評がある。シンデレラボーイとなった原口の母校、帝京の郡は遠投120メートル、二塁送球完了までが1秒8台。2秒切れば速いとされるだけに、その鬼肩はすでにプロ級だ。加えて50メートル走6秒0の走力を誇り、今夏の東東京大会3回戦・正則戦では4回に二盗、三盗、本盗とパーフェクトスチールを記録した。

 明徳義塾の古賀は昨年夏から3季連続甲子園に出場。二塁送球完了は最速1秒78で、課題だった打撃も今夏の甲子園大会では16打数10安打、打率・625をマークするなど成長を遂げた。秀岳館の九鬼とともにスカウト陣の評価も上昇している。

 阪神が高校生捕手を指名したのは、10年3位の中谷(福岡工大城東)が最後。すでに8人程度の大量指名の方針を固めており「超変革」をドラフトでも実践する。

 ◆坂倉 将吾(さかくら・しょうご)1998年(平10)5月29日生まれ、千葉県出身。酒々井(しすい)ビッグアローズで野球を始める。酒々井中では「八千代中央シニア」に所属し3年春に全国大会優勝。日大三では1年秋から外野手として中軸を打ち、2年秋から本格的に捕手。甲子園出場なし。1メートル76、78キロ。右投げ左打ち。

 ◆郡 拓也(こおり・たくや)1998年(平10)4月25日生まれ、東京都三鷹市出身。小1から「連雀スパローズ」で野球を始める。三鷹一中では「武蔵府中シニア」に所属。帝京では2年春から外野手レギュラー。内野手なども経験し2年秋から本格的に捕手。甲子園出場なし。1メートル78、75キロ。右投げ右打ち。

 ◆古賀 優大(こが・ゆうだい)1998年(平10)8月7日生まれ、福岡県柳川市出身の18歳。東宮永小1年から「柳川城内ボーイズ」で野球を始め投手兼捕手。柳城中では「友愛野球クラブ」に所属し投手兼内野手。明徳義塾で本格的に捕手に転向し1年春からベンチ入り。2年夏から3季連続甲子園出場。1メートル78、75キロ。右投げ右打ち。

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