“球児完全復活”が最高の補強 来季の戦いは「もう始まっている」

[ 2016年10月14日 08:05 ]

早くも自主トレを開始した藤川
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 完全復活へ超速始動だ。阪神・藤川球児投手(36)が13日、甲子園球場のクラブハウスで自主トレを実施。来季に向け、既にスタートを切っていたことを明かした。

 「(今日は)練習しましたよ。もう休んだんで。(来季へ向けて)もう始まっているんで。休む時間は終わっている」

 1日のシーズン最終戦以降、報道陣の前に姿を現すのは初めて。時折、笑顔を見せながらも、目は決して笑っていなかった。

 巻き返しへの強い思いが体を動かしたのだろう。NPBに復帰した今季は先発として開幕ローテーション入りを果たしたが、結果を残せず5月中旬からはブルペンへ配置転換。本来の持ち場である中継ぎでも全快とはいかず、43試合に登板して、5勝6敗、防御率4・60と不本意な形で終えた。

 反攻を期す来季は、チーム内で中継ぎに専念させる方針が固まっており、本人も「自分の任されるであろうところに照準を合わせて、きっちりやる」と、リリーフ仕様に体を作り直すことを宣言していた。この日もウエートトレーニングを精力的に行った模様で「(ウエートを)やる限りはずっとやらないといけない」と力強く話した。シーズン終了から2週間もたたずしての早期始動に、強い責任感がにじんだ。

 確かな手応えもある。シーズン終盤、中継ぎ登板を重ねるうちに、直球の最速が150キロを超えるなど、かつて無敵を誇った「火の球」復活を予感させた。セットアッパー、守護神と経験豊富な投手陣の精神的支柱が、完全復活を果たせば、猛虎にとってこれ以上ない“補強”となる。

 「(練習拠点は)いろいろある。基本は練習するということ」

 今後も、テーマを持ってさまざまな場所で汗を流すことを示唆し、帰りの車に乗り込んだ。2017年への戦いは始まっている。 (遠藤 礼)

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2016年10月14日のニュース