【田淵幸一の視点】ソフト打線 前夜の反省生かした中堅返し

[ 2016年10月14日 08:50 ]

パ・リーグ クライマックスシリーズ ( 2016年10月13日    札幌D )

<日・ソ>9回1死二、三塁 柳田は中前適時打を放つ
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 ソフトバンクの意地を見た。逆転勝利を呼び込んだのは、8回の松田の一発だ。それまでファイナルSで6打席連続無安打だったが、2点を追う2死無走者からの本塁打。日本ハムの守護神・マーティンはクイックに難がある。1点差に迫ったことで、より大きな重圧をかけることができた。

 柳田の復調も大きい。初回はワンバウンドのフォークに空振り三振。頭が前に突っ込んで、タイミングが取れていなかった。それでも積極的にバットを振っていくのが、彼の最大の持ち味。5回にCS初安打となる内野安打が出た。面白いもので、打者は「H」のランプがともるだけでガラリと変わることがある。9回の決勝打は、基本である中堅に打ち返す打撃。打線は11安打のうち、9本がセンターから逆方向におっつけたものだった。前日は大谷らの完封リレーの前に1安打。その反省を生かした。

 日本ハムはマーティンが9回1死で福田に与えた死球が痛恨だった。最後は相手の足攻に屈したが、足を絡めた攻撃は自らのお家芸でもある。短期決戦。今後の両指揮官の駆け引きも楽しみだ。

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2016年10月14日のニュース