【石井一久の視点】緩急2種のスライダーが大谷を“楽に”した

[ 2016年10月13日 09:05 ]

パ・リーグCSファイナルS第1戦 ( 2016年10月12日    札幌D )

<ソ・日>7回をわずか1安打に抑えた大谷
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 日本ハム・大谷は鬼気迫る顔ではなかった。9月21日のソフトバンクとの首位攻防戦や、1―0完封でリーグ優勝を決めた同28日の西武戦の時は、極限まで集中力を高め、自分を追い込んでいるような顔をしていたが、この日は大一番にもかかわらず、一歩引いてリラックスしているように見えた。

 初回から力むことなく、直球とスライダーのコンビネーション。スライダーは浅い握りでカウントを取る球と、追い込んでからのブレーキが大きい球がある。大谷には160キロの直球があるので、打者は追い込まれると、どうしても振り遅れないようにポイントが前に行くので、スライダーは決め球としても十分だ。

 昨季まで「第2の球種」だったフォークは4回まで1球だけだったが、使わなかったのではなく、使う必要がなかったと言った方が適切だろう。それほどスライダーが安定しているので、シンプルな配球でも打ち取れる。だからボール球も少なく、7回で102球と理想的な球数で試合をつくることができた。

 6点リードなら、完投する必要はない。チームはレギュラーシーズン終了から間隔が空いていただけに、8回は谷元、9回は故障明けのマーティンを使えたのも大きい。二刀流起用した大谷の8番も機能し、栗山監督にとってはこれ以上ない理想的な試合。日本シリーズを大きくたぐり寄せる1勝だ。(スポニチ本紙評論家)

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