侍U―23に大谷のライバル JR九州 佐野「トップチームに入るための1歩目」

[ 2016年10月12日 20:19 ]

侍ジャパンU―23代表に選ばれたJR九州・佐野(左)
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 28日にメキシコで開幕する「第1回 WBSC U―23ワールドカップ」に出場する侍ジャパンU―23代表(斎藤雅樹監督=巨人2軍監督)にアマチュア球界から日本ハム・大谷のライバルが抜てきされた。

 JR九州の佐野洋樹捕手は、侍ジャパン初選出に「プロ(の選手)と一緒にやれるのは素直にうれしい」と喜びをあらわにした。大谷と同じ94年生まれ。仙台市出身の佐野は小学生の頃から大谷との対決を繰り返してきた。高校は一関学院(岩手)を選んだ。大谷との好勝負は3年夏。岩手県大会の初戦で2打席連続本塁打を放つなど好調で、準決勝の花巻東戦を迎えた。6回に直球を捉え、中前打を放ったが、その直後に大谷が高校野球史上最速の160キロを計測。三塁走者だった佐野は、大谷の怪物ぶりを見せつけられた。

 卒業後の進路に選んだのが北九州市のJR九州。いつかプロのステージでもう一度大谷とプレーしたいという思いもある。今回は23歳以下だが、侍ジャパンのトップチームでバッテリーを組む可能性もある。「今の段階では夢の舞台。でもいつかトップチームに入るための1歩目のスタートは切れた」。1メートル80で強肩の大型捕手。勝負強い打撃も魅力で今夏の都市対抗野球では4番としてチームのベスト8進出に貢献した。

 今回は楽天・安楽、阪神・歳内らプロでも実績のあるメンバーとチームを組む。佐野は「同世代が多いので負けないことを意識したい。社会人でもこんなにできるんだというのを見せたい」と意気込む。高3夏、大谷の前に散った22歳の捕手は、JR九州という社会人の名門で力をつけ、再びライバルの待つステージへの階段を上がり始めた。

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2016年10月12日のニュース