DeNA筒香 沈黙「やられました」

[ 2016年10月10日 05:30 ]

セ・リーグCSファーストS第2戦 ( 2016年10月9日    東京D )

<巨・D>6回無死、ワンバウンドの球を空振りし三振に倒れる筒香。投手・田口
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 珍しい光景だった。1―1の6回。DeNAの4番・筒香が先頭で打席に立った。初戦は同じ6回に逆転2ラン。その再現を期待したDeNAファンが沸く中で、田口に3球三振を喫した。

 全て外角のボール球だったスライダー。それを3球続けて空振りし、最後はワンバウンドだった。

 「やられました。ボール球に手を出して自分を苦しめてしまった。ボール球を振る僕が悪いんです」。今季は44本塁打で初の本塁打王に輝く一方で、リーグ2位の87個の四球を選んでいる。選球眼に定評がある主砲が冷静さを欠いていた。

 敵の術中にはまった。内角高めを攻められた初戦とは一転、この日は外角低めを攻められた。筒香は「あそこを振ってしまったら、ピッチャーはそこしか投げてこない」と分かっていながら振り続けた。3打数無安打2三振。ファイナルS進出が懸かった一戦で、4番として自らが決めるという責任感も力みにつながったのかもしれない。

 4番に呼応するように、打線全体もつながりを欠いた。5安打で敵失による1点のみ。3、4、5番の主軸がわずか1安打では苦しい戦いとなる。ルーキー左腕・今永の7回1失点の好投に打線が応えられず、ラミレス監督は「とにかく援護できなかったということ」と敗因を挙げた。

 1勝1敗のタイに持ち込まれ、10日の第3戦は引き分けではファイナルSに進出できない。「勝つしかない。それを目指してやるだけです。勝って広島(ファイナルSの舞台)に行けるように頑張ります」。主将も務める24歳は敗戦を引きずるような男ではない。 (中村 文香)

 ▼DeNA・三上(8回に登板し、長野に決勝打を浴びて敗戦投手に)バットの先っぽ。詰まっていたと思うけど…。ヒットはヒット。やられました。

 ▼DeNA・南場智子オーナー(CS初の生観戦。10日も観戦予定)選手たちはよく頑張ってくれました。また明日(10日)、頑張りましょう。

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