かつて中日に在籍 レ軍ジョーンズ・コーチ 50年の集大成はサプライズ2発

[ 2016年10月8日 10:00 ]

ジョーンズ・コーチにプレゼントされた1965年型のフォード・マスタング・コンバーチブル
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 ア・リーグの地区シリーズ第1戦を翌日に控えた10月5日、レンジャーズの本拠グローブ・ライフ・パークで、サプライズセレモニーが開催された。全体練習前、オーナーをはじめ、フロント、コーチ、選手全員が集合。50年間のプロ野球人生にピリオドを打ち、ユニホームを脱ぐボビー・ジョーンズ・コーチ(67)を待っていた。

 「いつも通り、フィールドに出たら、みんなが私の方を見ていて…」と、不思議そうな表情の同コーチ。ここでジョン・ダニエルズGMが「50年間ご苦労様」とねぎらうと、まずはサプライズの第1弾が始まった。大型ビジョンに、若い頃の写真やビデオが流れ始めたのだ。メジャーでの通算成績は打率・221、20本塁打と決して名選手ではない。昔の映像に、若手選手は大喜び。約4分間のビデオが終わると、サプライズ第2弾だ。

 「車も用意してあるんだ」とダニエルズGM。すると、真っ赤な1965年型のフォード・マスタング・コンバーチブルが走ってきた。運転手は、かつて広島でもプレーしたコルビー・ルイス投手。「信じられない。OH MY GOD!」。ジョーンズ・コーチは目を丸くした。

 実は67年、プロ1年目のシーズンが終わった時に買った車と同車種。「私のはシルバーだったけどね」。スポーティーな外観は当時の大人気車だった。69年からべトナム戦争に14カ月間従軍。車は兄に渡したが、兄が別の車と交換してしまったという。「また手に入れたいとずっと思っていたんだ。ジェフ・バニスター監督とはよくクラシックカーの話で盛り上がっていたけど」。そんな情報を入手した球団が思い出の車を用意したのだ。チームは決戦を前に緊張感が高まっていたが、約15分間だけ功労者をねぎらう時間を持った。

 ジョーンズ・コーチは79年から2年間、中日でプレーした経験がある。「監督はナカ(中利夫)。ピッチャーにはホシノ(星野仙一)がいて、ライトはタオ(田尾安志)…」と当時のレギュラーメンバーの名前がすらすらと出てきた。「遠征でもチームメートと一緒にいたいから、みんなと同じ和室のホテルに泊まった。東京ではホシノやオオシマ(大島康徳)がバーに飲みに連れて行ってくれた。幸運だったのは、私の1年目がオー(王貞治)の現役最終年だったこと。名古屋での試合で、私を見つけると、わざわざ握手に来てくれた。一緒に撮った写真は今でも家に飾ってある」。そんな昔話はダルビッシュにもするそうだ。

 現役引退は86年。88年からレンジャーズ傘下のマイナーチームで、監督として24年間、若手育成にあたった。その後はメジャーのコーチも務めた。「50年はあっという間。素晴らしいキャリアに満足している」。翌6日の第1戦で始球式の大役を務めたジョーンズ・コーチは、4万7000人の大観衆から万雷の拍手を浴びた。 (奥田秀樹通信員)

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