菅野のためにも…阿部 CS勝ち続け「あいつを投げさせてあげたい」

[ 2016年10月8日 05:30 ]

セ・リーグCSファーストS

狙いは日本一!目のトレーニングをする阿部(右)と坂本
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 東京ドームでCS開幕前日の練習を終えた巨人・阿部が、帰路で足を止めた。「あいつを投げさせてあげたい」。初戦に先発するはずだった絶対的エースを思い、強い決意を表情に込めた。

 打って、勝って、帰還を待つ。体調不良とみられる菅野が2日連続で練習を欠席。ファーストS中の登板が不透明な中、阿部はボクシングに例えて投手援護を誓う。

 「たとえノーガードの打ち合いになっても、勝てるように頑張りたい」

 昨季のCSでは27打数14安打で打率・519を残した。1点の重みが大きい短期決戦スタイルで、バットを短く持つ工夫もあった。今季はDeNA戦で打率・246ながら3本塁打。3本とも、3戦目の先発が濃厚な石田から放っている。「4番・一塁」が予想される百戦錬磨の37歳が、勝負強さを見せる。

 坂本も「皆でそこはカバーし合っていけばいい」と前を向いた。チームは今季25試合を戦ったDeNAから、セ5球団の対戦別最多の110点を奪い、同じく最多の118点を奪われた。打撃戦になる覚悟はできている。村田も「あっちも打つチーム。点取り合戦なので、1点でも多く取らないといけない」。阿部の前後を固める主軸が、真っ向勝負を挑む。

 菅野が先発した26試合で、奪ったのは平均3・23点。防御率2・01で最優秀防御率に輝いた右腕は無援にも泣いて9勝にとどまり、プロ入りから4年連続の2桁勝利を逃した。阿部は言った。「明日から(自分たちが)頑張ればいい」。いつか戻るエースと日本一への道を歩むため、その穴を総力で埋める。 (神田 佑)

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