巨人・菅野 CSファーストS第1戦先発回避へ 体調不良…練習せず

[ 2016年10月7日 05:35 ]

巨人の菅野
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 巨人に緊急事態が発生した。プロ野球は8日にセ、パ両リーグの2位と3位が激突するクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージが開幕するが、巨人・菅野智之投手(26)は6日、東京ドームで行われた全体練習をキャンセルした。関係者の話を総合すると、体調不良が理由で8日のDeNAとの第1戦の先発回避は確実。回復が遅れた場合には、絶対的エースがファーストSで登板できない可能性も出てきた。

 背番号19が不在のままウオーミングアップが進んだ。東京ドームの中堅付近。その傍らでは、小さな円陣が組まれた。高橋監督、村田ヘッドコーチ、尾花、豊田両投手コーチがそれぞれ腕を組み、渋い表情を浮かべた。

 午後1時開始の全体練習に姿がなかった菅野は、10分ほど遅れて球場入り。それに合わせて尾花投手コーチがトレーナーを伴ってベンチ裏へ消えた。約10分後、菅野は球場を後にした。尾花投手コーチらはグラウンドに戻り、高橋監督らと再び言葉を交わした。

 本来であれば8日の先発に向け、ブルペン入りの予定だったが練習自体をキャンセル。「基本的に、シーズン最初から調整方法は本人に全て任せているんでね。異常?僕は何も聞いてないですけどね」と、言葉を濁した高橋監督の硬い表情が緊急事態の大きさを物語っていた。

 前日までは通常通りの練習をこなした菅野。関係者の話を総合すると、肩や肘などの故障ではなく体調不良で大事を取ったものとみられる。ただ、練習を行わなかったことで8日の登板回避は確実。体調の回復次第では2戦目以降の登板の可能性も探るが、最悪の場合はエース抜きでファーストSを戦うことになる。

 首脳陣は危機管理としてすぐさま対応策に着手した。第2戦先発が予想されていたマイコラスを、ブルペンで投球させて、初戦先発の準備を行わせた。「(菅野は)何か体調が悪いならチキンヌードルスープを飲んで治してほしい」。米国の「おふくろの味」を冗談交じりにマイコラスは紹介したが、「チームも私も初戦のことを考えないといけない」と気合も入れた。菅野が2戦目以降も不在の場合は左腕・田口が2戦目。練習中に尾花投手コーチと話し込み、シート打撃にこの日登板した内海が3戦目を任されるもようだ。

 怠慢プレーを問題視し、正二塁手のクルーズの出場選手登録を抹消して規律を正したチームに、想定外のアクシデント。エースの驚異的な回復を期待しつつ、大きな不安を抱えたまま短期決戦に突入する。(春川 英樹)

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