不振のどん底にいたレアード 寿司職人直伝ポーズで開眼

[ 2016年9月29日 08:30 ]

「空海」の親方・吉川さん

パ・リーグ 日本ハム1―0西武

(9月28日 西武プリンス)
 日本ハム・レアードをジャパニーズドリームへと導いたのは寿司だった。昨季不振のどん底だった時に救いの手を差し伸べてくれたのが、札幌市内の寿司店「空海」の親方・吉川英人さん(61)。親方に伝授された「スシポーズ」は助っ人砲の代名詞としてファンに愛され、飛躍のきっかけとなった。

 「元気出せよ。打席に入ったら、まずバットを脇に挟んで“握れ”」

 この親方の一言が始まりだった。昨年7月、打率1割台にあえぐレアードが、白井コーチに連れられて足を運んだのが「空海」。その直後の試合、三塁コーチスボックスで白井コーチが寿司を握るポーズが目に飛び込んだ。思わず笑ってしまった。そして打席で力んでいた自分に気付かされた。

 「“バカなことやっているよ”と思い、そこから力が抜けて打てるようになったらしい」と吉川さんも笑う。7月以降はアーチを量産し、最終的には昨季もリーグ3位の34本塁打を放った。レアードも「あの食事の後に運が回ってきた」とスシポーズを続け「空海」にも足しげく通った。「あぶりトロ」が好物だったが、最近では「いくら納豆の軍艦巻き」がお気に入りに。寿司、そして大将との出会いがレアードの運命を変えた。

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