阪神・高山 ドラ1対決で小笠原から痛烈ヒット 虎新人最多安打あと1

[ 2016年9月26日 08:32 ]

<中・神>初回2死、高山は小笠原(左)の足を直撃する内野安打を放つ

セ・リーグ 阪神4―1中日

(9月25日 ナゴヤD)
 ライバル球団の金の卵の足元に、痛烈な一撃を見舞った。初回2死から阪神・高山の放った打球は、中日・小笠原の右足首を直撃して転がる強襲安打。同期のドラフト1位から今季の134安打目をマークし、98年坪井の持つ球団新人記録135に、あと1本に迫った。

 「1本打てましたし、昨日は選べなかった四球を(7回の)チャンスで取れた。その結果、孝介さん(福留)が打ってくれたんで、それが昨日より良かったと思います」

 丁寧な口調で淡々と振り返る姿は、新人離れした落ち着きが漂う。24日のゲームでは4戦ぶりの無安打と足踏み。出塁もなかったが、この日は1安打2四球で勝利に貢献した。7回2死二塁では、代わったばかりの岩瀬の球をしっかりと見極めて歩き福留のダメを押す中前適時打を呼んだ。

 今後、長くライバルとなるであろう左腕からの一打に価値がある。金本監督とともに参加した3月14日の「セ・リーグファンミーティング」。自身以外は全員が投手というドラフト1位が一堂に会した。各球団のエース候補たちを前に「みんな投手なんで、みんなが気になる。打たないといけない投手なのは間違いないし、負けたくない」と“全員打ち”を誓った。甲子園V腕についても「小笠原は高校生ですけど、同期でプロ野球界を盛り上げていけたらいい」と好勝負を約束していた。

 多くのドラフト1位が目標に掲げた新人王の座は手が届くところにある。おのずと注目が集まるのは、球団新人最多安打とあと5としている球団最多打点の更新。そして、巨人・長嶋の14回にあと1回で並ぶセ・リーグ新人猛打賞記録だ。甲子園での残り3試合は、記録ずくめのルーキーイヤーの集大成となる。

 「1年間ずっと1軍にいさせてもらったんで、少しでも多くのファンの方を喜ばせられるようなプレーをできるように頑張りたい」

 磨きのかかった黄金ルーキーの輝きが、聖地のファンに希望を与える。 (山添 晴治)

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2016年9月26日のニュース