阪神メッセ 完封のち残留宣言「来年はもっといい成績を残したい」

[ 2016年9月25日 05:30 ]

<中・神>メッセンジャー(右)は完封勝ちしナインとハイタッチ

セ・リーグ 阪神2―0中日

(9月24日 ナゴヤD)
 ナゴヤドームで勝利の余韻に浸る虎党の前で阪神・メッセンジャーが高らかに誓った。

 「阪神タイガースファンの皆さん、大好きです。来年はもっといい成績を残したいので、これからも応援をよろしくお願いします」。2年連続3度目の開幕投手も務めた先発陣の大黒柱からの「残留宣言」だ。今季で2年契約が終了。残留決定的な情勢だったとはいえ、一足早く来季の雪辱を約束した。

 圧巻の投球だった。角度のある150キロ前後の直球と落差のあるフォークを軸に若手中心の中日打線に付けいる隙を与えない。138球の熱投で散発3安打、11奪三振。中日戦では初、14年5月17日のDeNA戦(甲子園)以来861日ぶりの完封で12勝目を飾った。

 「最高の気分。完封できたんでこれ以上ない気持ちだよ。結果が出せていなかった時のことを考えながら、理想的な投球ができた。悪かった時は力みすぎていたから」

 177奪三振へ伸ばし、リーグトップの巨人・菅野とは7差。タイトル獲得に望みが残ったこともあり、9月30日、10月1日の巨人2連戦(甲子園)のいずれかで、もう一度マウンドに上がる可能性が出てきた。金本監督は「次に投げるとしたらジャイアンツ戦だから(相手も)三振するまいとするだろうからね。まあ狙える位置にいたら狙わせるし。不可能な数字なら、ね」と状況に応じた起用を示唆した。

 2―0の9回2死満塁では志願して打席に立った。8回を投げ終えた時点で128球を数えながら、完投、完封への執念を見せた。投手の役割分担がはっきりしている米国出身投手では異例でも来日7年間で宿した“大和魂”だ。来季8年目も、頼れる大男が猛虎の投手陣を引っ張ってくれるはずだ。 (山添 晴治)

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