高山 残り6戦でW記録期待「坪井にあと4」「ミスターにあと1」

[ 2016年9月21日 05:30 ]

フリー打撃で鋭い打球を放つ高山

 目の前の勝利が最優先なのは変わらない。ただ優勝、CSという目標が残念ながら消えてしまった以上、個人記録への注目は必然的に高まる。そんな周囲の期待感をしっかりと受け止めながら、阪神の高山は残り6試合も「1戦集中」の心構えで挑むことを誓った。

 「記録を目指すというのではなく、1試合1試合をしっかりやって、その先に見えてくればいいかなと思います」

 チームとしての目標がぼやけてしまった今、虎党の最大の関心事が黄金ルーキーの打席だと言っても過言ではない。何と言っても注目は「ミスター超え」がなるかどうかだ。19日の巨人戦で先制の中越え7号ソロを含む3安打。今季13度目の猛打賞をマークし、2リーグ制以降の新人最多記録である58年長嶋(巨人)の14回まであと1に迫った。国民的英雄とは同じ千葉県出身で「そこの関連は。それは答えに困りますけど」と笑ったが「猛打賞も1本目がなければ2、3本目もないので。背伸びして達成できるものではない」と目の前の打席に最大集中する。

 安打数では球団新人最多の98年坪井まであと4本。残り6試合での記録更新は完全に射程圏内だ。苦手だった左腕からも結果が出始めている。

 「序盤は左が打てなくて苦しんで、代えられることもあって悔しかった。最近は結果が出るようになってきている」

 巨人戦が雨天中止となった20日は、室内練習場で中村外野守備走塁コーチが付きっきりで、捕球から送球までの動きを練習。「基本というところでやってもらいました」と守備力向上にも余念はない。球団史を塗り替えつつあるプロ1年目は、最後まで進化を続ける。(山添 晴治)

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2016年9月21日のニュース