ドジャース左腕 指のマメで大記録阻まれる「これまでの白星で最悪」

[ 2016年9月11日 16:32 ]

<マーリンズ・ドジャース>ドジャースの先発・ヒル (AP)

ナ・リーグ ドジャース5―0マーリンズ

(9月10日 マイアミ)
 ドジャースのリッチ・ヒル投手(35)は10日のマーリンズ戦に先発。7回まで一人も走者を出さない完ぺきな投球を披露していたが、8回のマウンドにその姿はなかった。米国のスポーツ専門局ESPNによると、近代野球とされる1900年以降、パーフェクト投球を続けていながら降板した投手の中で、この日のヒルの7回は最長だったという。

 89球と球数に余裕はあったが、ロバーツ監督は2番手・ブラントンをコール。しかし、8回2死からフランコアに左前打を許して継投での大記録もならなかった。当然、ファンもメディアもこの采配が気になるところ。なぜ、パーフェクト投球を続けていたヒルは降板したのだろうか。

 チームはマーリンズに快勝。しかし、試合後のロバーツ監督の表情は冴えず、ヒル降板の理由をこう語った。「個人的には大記録が懸かっていたので投げさせたかったが、チームを率いる監督としては指にできたマメが頭にあった。今季の彼はマメのせいで戦列を離れることもあったからね」。

 その通りヒルは8月2日に左手中指にできたマメのために故障者リスト入り。約3週間後の24日に戦列に戻り、この日の登板が復帰3試合目だった。ロバーツ監督はジャイアンツと地区優勝を争うシーズンの終盤、再び貴重な戦力を故障で失いたくなかったのだろう。

 「これまで挙げた白星の中で最悪」と苦虫を噛んでいたヒルも、この長期的な視点での采配には理解を示しており、「チーム全体を考えたら仕方ない。監督も難しい決断だったと思うが、我々は前に進まなければいけない。あのタイミングでの降板がベストだったと思う」と大人の対応を見せていた。

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