岩隈 自己最多タイ15勝目!野茂、松坂続く2度目15勝

[ 2016年9月11日 05:30 ]

アスレチックス戦に先発した岩隈(AP)

ア・リーグ マリナーズ3―2アスレチックス

(9月9日 オークランド)
 マリナーズの岩隈久志投手(35)が9日(日本時間10日)、アスレチックス戦に先発し、6回2/3を7安打2失点で14年に並ぶ自己最多の15勝目をマークした。8月13日に14勝目を挙げてから4連敗を喫していたが、速球の球威も復活。15勝を2度以上記録した日本投手は、野茂英雄、松坂大輔に続く3人目となった。「1番・左翼」で先発出場した青木宣親外野手(34)も3回に2号ソロを放ち、岩隈を援護した。

 試合後。自身の連敗を4で止めた岩隈は目尻を下げ、実感を込めて話した。「もちろん長く感じました。(勝つのは)やはりうれしいですよね」。しかし、すぐにこう続けた。「あと数試合、全部勝てるようにやるべきことをやりたい」。

 4連敗中は全試合で初回に失点したが、この日は違った。先頭打者に安打を許したが、2番打者を外角速球で併殺。速球に切れがあり「初回から腕を振るイメージを持って、立ち上がりが良かったのでそのまま乗っていけた」。4回まで二塁を踏ませなかった。5回は不運な安打もあり1失点。それでも「しっかりファーストストライクを取り、あまり考えずにシンプルに攻めていく」と動じず、6回は3者三振に斬るなど、7回途中まで2失点にまとめた。

 疲労が蓄積するシーズン終盤。例年は体力温存のために登板間のブルペンを省略する。しかし、今季はルーティンを最後まで変えていない。「この時期でまだブルペンに入れますからね。意識してしっかり強い球を投げられるかを確認しています」。メジャー5年目にして進化を続ける。この試合では今季最多タイの102球を投げた。

 日本投手で15勝を複数回マークするのは、野茂、松坂に続き3人目の快挙だ。「うれしいことですね。先輩たちに並べたことはありがたいなと思う。ケガなくやってきているので最後までしっかり投げきることが大事」と謙遜しつつ、先を見えた。ワイルドカードでの逆転プレーオフをつかむために、岩隈が最後のスパートをかける。

 ≪15勝以上複数回マークは野茂、松坂以来3人目≫15勝以上を複数回マークしたのは、ドジャース時代の96、02、03年にいずれも16勝を挙げた野茂英雄と、レッドソックス時代の07年に15勝、08年に18勝を挙げた松坂大輔(現ソフトバンク)に続く3人目。他に15勝以上を記録したのは、12年の黒田博樹(当時ヤンキース=現広島)、と同年のダルビッシュ有(レンジャーズ)で、いずれも16勝。

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2016年9月11日のニュース