古巣広島Vの日に…金本監督怒 攻守に精彩欠き4連敗「執念がない」

[ 2016年9月11日 05:30 ]

<ヤ・神>ヤクルトに完敗し、早々と引き揚げる金本監督

セ・リーグ 阪神1―9ヤクルト

(9月10日 神宮)
 阪神は10日のヤクルト戦(神宮)に1―9で敗れ、4連敗。借金は今季最多の18に膨れあがった。広島がリーグ優勝を決めた日に大敗を喫し、金本監督は投打に怒りをにじませた。

 古巣・広島が25年ぶりとなるリーグ優勝を飾った夜、神宮球場の阪神・金本監督は怒り心頭だった。なすすべなく4連敗を喫し、借金は18に膨張。試合終了の瞬間にベンチを出ると、三塁側、左翼側の虎党から浴びせられるヤジにも表情一つ変えることなく、チームの誰よりも早くグラウンドを後にした。その背中には、攻守に精彩を欠いたチームへ憤りに満ちあふれていた。

 「(投打に集中を欠いたプレーの連発に)ウチのチームの一番、悪いところじゃない? その空気感を変えられない俺が一番、悪い。伝統的にある空気感というのか。勝負どころであろうと、こういう消化試合みたいな空気でやってしまう。集中力を欠くというか、執念がないというか…」

 敗戦後の指揮官は、怒りに震えていた。無理もない。打線は初回に高山の適時二塁打で1点を奪うのがやっと。直後に先発・能見が山田に3ランを浴びると、早くも、あきらめムードが漂った。打っては2回1死二、三塁、3回1死三塁の好機で凡退を繰り返し、8個の「0」を並べた。投げては山田1人に3被弾などで計9失点。守っても初回に板山、3回にゴメスが失策。さらに4回無死無走者で坂本がファウルフライを捕れず、7回1死一塁では一塁けん制で誘い出した走者に進塁を許すなど記録に表れないミスも次々と犯した。覇気はまったく伝わってこなかった。

 だから8回の攻撃前にはベンチ前で選手に円陣を組ませて、厳しい言葉を投げかけた。「(改善には)各自それぞれでしょう。打席なり走塁なり守っている所なり投げている投手なり。俺は何回も、そこら辺ばっかり言うてきたけど。選手が変わろうとしないからどうしようもない」。打っても響かない―。敗れた事実より、その現実が悔しい。 (惟任 貴信)

 ▼阪神・坂本 (3本塁打を許したヤクルト・山田に)甘い球を逃してはくれない。厳しく行こうとは思っていたけれど、もっと意識させる必要があった。

 ▼阪神・板山 (6月1日の楽天戦以来の1軍出場。初回の失策に)連係ミスです。しっかり反省して、繰り返さないようにしたい。

続きを表示

2016年9月11日のニュース