拙守連発で金本監督あきれ顔「3点もどうぞとプレゼントしていたら…」

[ 2016年9月7日 05:30 ]

<神・巨>5回表無死、阿部の打球を弾いて内野安打とする上本

セ・リーグ 阪神2-4巨人

(9月6日 甲子園)
 阪神はダメ押しの失点もミスで献上した。2―3の9回の守備。2死一、三塁で、マテオが村田にカウント1ボールから投じた低めスライダーを、捕手の原口が後ろにそらした。白星が遠のいたこの瞬間に、スタンドの多くの虎ファンが席を立って球場を後にした。

 「ミスした方が負けとよく言うけど、その通り。今日みたいに3点もどうぞとプレゼントしていたら勝てるわけもない」

 金本監督は、敗因をミスだと指摘。それもそのはず、まさかのプレーが連発した。原口の捕逸の前には中堅・柴田が犯していた。9回1死一塁から亀井が二遊間を破る中前打を放ち、一塁走者の片岡は二塁ベースで止まっていたが、柴田がファンブルするのを見て三塁へ。この凡プレーがなければ、原口の後逸も失点にはならなかった。今季2度目のスタメンが逆にマイナスアピールとなってしまった柴田が肩を落とした。

 「僕のせいで失点した。みんなに申し訳ない」

 勝負の流れを大きく左右したミスが試合中盤にあった。0―2の5回1死一、三塁。藤浪にバットをへし折られたクルーズの平凡な打球は二塁手の上本が待つ正面へ。誰もが併殺打でピンチ脱出を予想したが、上本からの二塁送球が大きくそれて3点目の生還を許した。その後に続いた1死二、三塁を藤浪が意地でしのいだだけに、よけいに痛恨に映った。

 「何十回も彼のあんなプレーを見続けてきた」

 久慈内野守備走塁コーチもあきれ顔だった。上本は試合終了の約1時間後に報道陣の前に姿を現したが、すべての問いかけに無言だった。ミス3連発での敗戦は、5位に沈むいまのチーム状況を象徴する戦いぶりだった。(山本 浩之)

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2016年9月7日のニュース