新井豪快弾&好走塁でM3!8日にもマツダで胴上げだ

[ 2016年9月7日 07:14 ]

<広・中>3回2死、新井は中越えソロを放つ

セ・リーグ 広島4-1中日

(9月6日 マツダ)
 広島は6日の中日戦(マツダ)に4―1で快勝し、25年ぶりリーグ優勝へ向けたマジックナンバーを1つ減らして「3」とした。新井貴浩内野手(39)が18号ソロなど走攻守でけん引した連勝で今季最多の貯金32。巨人が勝ったことで最短優勝は1日延びて8日となった。地元胴上げへ赤ヘルは止まらない。

 豪快な放物線が夜空に描かれた。3―0の3回2死。超満員のスタンドに興奮を呼び起こしたのは「新井さん」だった。

 「うまく回転できました」

 大野の外角直球を全身の力でとらえると、打球はバックスクリーンまで一直線に弾け飛んだ。本塁打を放った試合は今季、これで15勝2敗。18号ソロは勝利を引き寄せる一撃となった。

 攻撃の始まりも「新井さん」だった。0―0の2回、先頭打者として左中間二塁打で出塁。鈴木の左前打で三塁へと進むと、エルドレッドの三ゴロで本塁を突いた。

 「普段から意識を高くと言われている。(足の)速い、遅いじゃない」

 捕手のタッチをかいくぐり、左手で本塁を払って滑り込む。野選を誘い、先制点をもぎ取った。1軍野手最年長の闘志はナインに乗り移った。

 走塁については「河田さん(外野守備走塁コーチ)の指示通り」と感謝。本塁打は先発を外れた3日のヤクルト戦(神宮)の打撃練習中、石井打撃コーチから受けた「(左)肩が入りすぎている」の助言が生きた。助言を素直に受け入れ、実行する姿は若手のよき手本となり、石井コーチは「黒田もそうだけど、数字だけじゃない。チームへの影響が違う」と最敬礼。首脳陣からの信頼感も絶大だ。

 9回の一塁守備で腰を痛めて途中交代。新井自身は両手で「○」を作っても緒方監督は大事を取っての交代を決断した。

 「新井だけじゃない。みんな満身創痍(そうい)。気力を振り絞ってやってくれている」

 マジックは1つ減って「3」。最短Vは8日で、90年巨人に並ぶ史上最速V&地元胴上げの可能性を残している。歓喜の瞬間へ。選手も、ファンも、前しか見えない。さあ、ゴールはすぐそこだ。 (桜井 克也)

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2016年9月7日のニュース