【追球】巨人守備陣が狙った二塁併殺　迷いない判断はプロのプレー

セ・リーグ 巨人１―５中日

（9月3日 東京Ｄ）
　プロの状況判断は紙一重だ。巨人―中日戦。中日３点リードの４回、巨人守備陣が果敢にダブルプレーにチャレンジした場面があった。

　１死満塁で打者は大島。巨人内野陣は中間守備を敷いた。大島の強烈な打球は二塁手の正面。２バウンド目のショートバウンドで捕球したクルーズは迷いなく二塁へバックトス。坂本から一塁転送も併殺を完成させられず、４点目を失った。

　「自分もあれだけ打球が速いと（セカンドゲッツーが）取れると判断する」と井端内野守備走塁コーチ。二塁カバーがギリギリのタイミングだった坂本に合わせようとしたクルーズの得意のバックトスが少し浮き、不十分な体勢の坂本の送球も高くなったのが誤算だった。

　結果的に「本塁でアウト１つを取っていれば…」というプレーになった。だが、この状況判断はプロとして当然だった。俊足の左打者・大島相手に本塁併殺の可能性は低い。失敗となったが、二塁併殺でピンチを一気に切り抜ける、という瞬時の迷いない判断はプロのプレーだった。