U18日本代表王手 今大会33イニング目で初失点も宿敵韓国撃破

[ 2016年9月4日 05:30 ]

<日本・韓国>7回2/31失点と好投した高橋

第11回U―18アジア野球選手権セミファイナルラウンド第2戦 日本3―1韓国

(9月3日 台湾・台中野球場)
 宿敵を撃破!セミファイナルラウンド第2戦が行われ、日本は前回大会の決勝で敗れた韓国に3―1で逆転勝ち。3勝0敗として、1位で4日の決勝進出を決めた。「ビッグ4」の一角で、今大会初登板初先発となった最速152キロ左腕・高橋昂也投手(花咲徳栄=3年)は3回に日本投手陣として今大会初失点を喫したものの、7回2/3を3安打1失点と力投。決勝では地元・台湾と対戦する。

 若き侍の「最終兵器」が、宿敵・韓国の前に立ちはだかった。左腕・高橋が満を持して今大会初先発。3回に1点こそ失ったが、最速146キロの速球とフォーク、スライダーを武器に、スタメン中6人が韓国プロ野球にドラフト指名された「金の卵軍団」から9三振を奪った。8回2死一、三塁で降板も「苦しい投球だったが粘り強く投げられた。勝てて良かった」と安どの表情を見せた。

 前回14年大会決勝で1―2で敗れた韓国への雪辱戦ともなった大一番。小枝守監督は勝負どころで高橋を起用すると決め、ここまで一度も登板させなかった。「高橋は抜群に調子が良かった。韓国戦まで温存?そうです」と指揮官。大きな期待を背負った高橋は国際大会の洗礼にも耐えた。投球動作に入る瞬間に相手のヤジが飛び、打者が取る間も長い。審判の判定に相手監督が猛抗議する場面も。「最初はヤジにびくっとしてやりにくかったし、抗議も正直早く終われと思った」と言うが「とにかくじれないようにしよう」と集中した。普段はもの静かな左腕だがこの日は素手で打球を止めに行き、三振を取るたびに吠えた。闘志を前面に出し、「ビッグ4」らしく力を出し切った。

 4日は1次ラウンドで3―0で下している台湾との決勝だ。指揮官は「総力戦でいく。(全国の高校球児)16万8000人の代表として一球一球手を抜かずに戦いたい」と誓った。先発は今大会2戦で通算12回無安打の寺島が有力。2大会ぶりのアジア制覇にあと1勝だ。(台中・松井 いつき)

 ▽セミファイナルラウンド(R)の順位決定方法 1次Rの各組上位2チームが、別組の2チームと対戦。1次Rで対戦したチームとの試合結果はセミファイナルRに持ち越し。勝敗で並んだ場合の優先順位は(1)直接対決の対戦成績(2)得失点率(3)得点、失点ともに自責点に限った得失点率(4)チーム打率(5)コイントス。上位2チームが決勝、下位2チームが3位決定戦に進む。

 ▽セミファイナルラウンド
日 本(3勝0敗)
 000 300 000―3
 001 000 000―1
韓 国(1勝2敗)

続きを表示

2016年9月4日のニュース